「ミナ・ペルホネン」経年変化を楽しむ生地“ドップ”発表
東京ビッグサイトで、この4-6日、開催された「インテリアライフスタイル2014」展で、人気を集めていたブースの一つが、「ミナ・ペルホネン」です。このほど新しく開発した経年変化を楽しめるテキスタイル、“ドップDop”を発表。初出展ながら、インテリア雑誌「エル・デコ」から「メディアアワード」を受賞するなど、注目されました。
ところで「ミナ・ペルホネン」は、ファッションデザイナー、皆川 明さんが手掛けるファッションブランドです。
産地とのオリジナルテキスタイルによる服作りが特徴ですが、近年はデンマークの「クヴァドラ」など、インテリアやステーショナリーといった、ファッションの領域を超えたデザインプロダクツも制作し、発売もされています。
“ドップ”は、イタリア語でダブルという意味。生地は、表と裏が異なる色で織られた両面モールスキンです。5万回以上摩擦すると、表側の糸が擦り切れ、裏の新しい色が表れてきます。使い込む込むことで、これまで見えなかった下の色が出てくる、そんな変化していく生地の様子を楽しむデザインです。綿35/ポリエステル65で、独特のなめらかなしなやかさも心地よく、クオリティのよさを感じさせます。浜松産地で生産されているとのことですが、製法は秘密とか。
様々なシーンで使えるように、グレー/イエロー、ネイビー/朱赤、黒/白など、17点合計34色揃え、ブランドのシンボルマークである蝶やタンバリンを刺繍したものも見られます。フィンランドの家具メーカー、アルテック社の名作スツール張りに採り入れられていて、ブースで写真下のように展示されていました。
同展では「経年とデザイン〜変わる喜び〜」と題し、皆川さんが北欧家具・雑貨を扱う「ハルタ」代表の徳武陸裕さんと対談するセミナーも行われました。年月とともに新しい表情を見せる“ドップ”に込められた視点が語られ、大変興味深かったです。
輸入家具を扱う祖父母の影響で 北欧のヴィンテージに惹かれるようになったという皆川さん。ヴィンテージは劣化してもいいと思えるのは何故なのかと問いかけます。擦れたり、綻びたりしたら困るというデメリットを、逆にうれしいと思う、そんな長く使えるデザインを、ファッションでも提案していきたいといいます。
今、ファストファッションに疑問を投げかける人が増えています。皆川さんのこうした考えに共鳴する人は、ますます多くなってくることでしょう。
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