地方の価値再発見“日本の土産ものを元気にする!”
手掛けるのは、再来年で創業100年という奈良の中川政七商店で、社長の中川淳氏は、今年1月放映のカンブリア宮殿にも出演されるなど、今話題の人物です。このブログでも昨年7/6付けで取り上げています。
今回もエイトブランディングデザインの西澤明洋氏と対談形式で講演され、「土産ものと地方のものづくり」をテーマに、地方の持つ価値を再発見し、“日本の土産ものを元気にする!”と力強く語られました。
まずは日経MJ(3/17付け)の記事を引き合いに、観光地で購入する土産ものの市場規模3兆円、その内、8割が食品で、非食品は2割に過ぎないと述べられます。20年前にはこの割合は半々だったのですが、工芸品の漸減により、地産地消のものばかりになってしまったのです。
「大日本市」を立ち上げたのは、「土産ものとはその土地に因んだ進物なのに、これでよいのか」との思いからだったそうです。扱う商品は、高価な芸術作品のようなものから靴下や布巾といった日用品まで、様々。それらをブランド展開するなかで、地方の土産物店のプロデュースを請け負うプロジェクトを始めます。
「大日本市」を立ち上げたのは、「土産ものとはその土地に因んだ進物なのに、これでよいのか」との思いからだったそうです。扱う商品は、高価な芸術作品のようなものから靴下や布巾といった日用品まで、様々。それらをブランド展開するなかで、地方の土産物店のプロデュースを請け負うプロジェクトを始めます。
その土地らしいモチーフを採り入れたものづくりが好評で、たとえば大宰府天満宮では、梅の花にさりげなく今年の干支の馬の蹄柄を入れたプリント小物、出雲大社ではうさぎのカップルの刺繍、博多はめんたいこ、奈良は鹿といった具合です。次は郷土玩具に取り組みたいとも。収益は地元メーカーの開発経費に充てているといいます。
また田舎では当たり前と思われていることに、実は価値があるという発言も、納得です。お土産に価値があるのは、地元でつくるものだからなので、出来上がるまでの作業の過程を正直に見せることが、変にデザインしたり、安易にタレントやゆるキャラに頼ったりするよりも、大事といいます。同社では、店頭に靴下編み機を置いて靴下が編みあがる様子や、ミシンを踏む姿を見せたりもしているとか。
また田舎では当たり前と思われていることに、実は価値があるという発言も、納得です。お土産に価値があるのは、地元でつくるものだからなので、出来上がるまでの作業の過程を正直に見せることが、変にデザインしたり、安易にタレントやゆるキャラに頼ったりするよりも、大事といいます。同社では、店頭に靴下編み機を置いて靴下が編みあがる様子や、ミシンを踏む姿を見せたりもしているとか。
今、地方の時代といわれ、土産ものが注目されています。どの土地にもある何気ない価値、それを見つけて、ものづくりに生かし、適切に伝えていく。このためにどうしたよいのか、まさに目からウロコのようなお話でした。
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