ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション展
イタリアのミラノにあるポルディ・ペッツォーリ美術館は、19世紀末、ミラノの貴族で美術収集家であったジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの私邸を公開した美術館。17世紀に建てられた邸宅で、ずっと以前のことですが、ミラノのテキスタイル見本市モーダインのイベントで、館内を見学したことがあります。
この美術館展、題して「華麗なる貴族コレクション展」が今、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されています。当時見た、重厚な甲冑のコレクションや絵画、彩り豊かなステンドグラスに目を奪われたことが思い出されて、先日、見に行ってきました。
見どころはいろいろありますが、やはりルネサンス絵画の黄金期の作品を集めた「黄金の間」が一番でしょう。引き寄せられるように、自然に足が向いてしまったのが、ちらしに掲載されているピエロ・デル・ポッライウォーロの横顔美人、「貴婦人の肖像画」です。貴婦人はまるで生きているかのようでした。パールとルビーの首飾りから、婚約の図とも言われているそうですが、色艶が美しくて、活き活きとしています。当時、美のポイントは、広い額にありましたが、それを強調する髪飾りや、また袖のアザミの花紋などに、この時代の最新流行をしのぶことができました。
この他、サンドロ・ボッティチェッリの「死せるキリストへの哀悼」や、ジュゼッペ・モルテーニの「レベッカ」など、注目の名画も展示されています。
十字架やゴブレットなどのベネツィアン・ガラスのコレクションもあり、華やかな貴族文化の一端を垣間見ることができる希少な展覧会です。
開催は25日まで。
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