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2014年5月10日 (土)

特別展「キトラ古墳壁画」飛鳥から東京へ

Cimg36761  今、話題のトーハクこと、東京国立博物館で開催中の「キトラ古墳壁画」展を見て来ました。何が話題かと言うと、その混雑ぶりです。入場制限をしていて、ツイッターで、待ち時間約100分とか約90分とか、いつ行っても長時間かかることを知らせているのですね。私も待つことを覚悟して、昨夕5時過ぎに行きました。昨日は金曜日で夜8時まで開館していたのです。列の少し後ろに、60分待ちの表示がありましたけれど、40分ほどで入れたので、かなりラッキーでした。
 
 目指す壁画は、館内の一番奥にあり、行列しながら、立ち止らないようにと促されての見物です。4つの神獣のうち玄武、白虎、朱雀と、干支の子と牛が展示されています。これらの壁画が石室の壁に描かれていたのですね。石室の幅と高さは1メートル、奥行2.4メートルとのことで、棺を入れたらもういっぱいの広さですから、絵師は寝転んで描いたのでしょうか。黒ずんでいましたけれど、亀に蛇が絡まる玄武、歯をむき出す白虎、尾の長い朱雀の姿は、細かい線まで見てとれました。でも子と牛については、影だけでほとんど判別できませんでしたが---。
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Scan0199  写真上は本展のチラシで、朱雀の絵が使われています。右は玄武です。

 
 それにしても1300年も前に、被葬者を弔うために、このような絶妙な絵が描かれていたとは! 何と神秘的でしょう。それもお墓ですから蓋をしてしまえば、後にも先にももう誰も見ることのない場所に、です。どんな仕事も丁寧にこなす、日本の職人魂がありありです。
 飛鳥時代、仏教は既に伝来していたはずですが、人々の死生観は、仏教ではなく中国の陰陽五行説の思想に基づくものだったのですね。それは現在も干支占いなど連綿と続いているのですから、おもしろいなと思います。 
 
 最初のコーナーで展示されていた複製陶板も見事なつくりでした。とくに印象に残っているのが、石室の天井に描画されていたという天文図です。北極を中心に、朱色の黄道や金箔に彩られた星々が円形に散りばめられ、北斗七星やオリオン座などの星座や太陽、月が表現されています。世界最古の星宿図ともいわれているとか。古代の人々も星空を見上げては、星座を探していたのでしょうね。

 また高松塚古墳の飛鳥美人の複製もあって、現状とは異なり、発見当時は極彩色に彩られていた様子がわかりました。この他太刀などの副葬品も出品されています。
 
 「日本文化のふるさと、ここにあり」といった感じで、長く待たされましたけれど、行った甲斐はあったかなと思っています。何しろこれが最初で最後の一般公開というのですから。展覧会は18日までです。

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