「ここをホッチキスでとめてください。」展
「ここをホッチキスでとめてください。」とは、何と変わったタイトルの展覧会でしょう。会場の銀座のクリエイションギャラリー G8に行き、主催者のトラフ建築設計事務所のクリエイター、鈴野浩一氏に、お話しを伺いました。
まずタイトルについてですが、折りたたんで簡易製本すると冊子になるポスターに記載された注意書きから、たまたま生まれたフレーズなのだそう。
会場正面のテーブルには、「本をつくってください」のサインとともに、ポスターとホッチキスでとめて出来上がった冊子がディスプレーされていました。
本展は、見る人が体験するプロダクトデザイン展です。誰もが子どもになったような気持ちになって、オブジェに触れて、楽しめます。こんな展示は初めて。「トラフの実験的な世界を体感して欲しい」と鈴野氏。
ここには遊び心いっぱいのトラフワールドが展開されています。そのいくつかをご紹介します。
「バネをたたいてください」では、たたくと缶が澄んだ響きをたて、ちょっとびっくり。
「鍵盤をたたいてください」の木琴は、東日本大震災のときの流木でつくったものだそう。清らかな音色を奏でます。
これは「石巻工房」とのコラボによるシンプルなスツール。横にスタッキングできるのが特徴。横に長く重ねるとベンチにもなる逸品です。
実はこれは昨年9月にパリで開催されたメゾン・エ・オブジェにも出品されていて、バイヤーに好評だったのを覚えています。
これは「かみの工作所」とのコラボによる「空気の器」。一枚の紙からできていて、広げ方によって自由にかたちが変わります。
以前見たことがあって、これは楽しい、と思っていた不思議な器です。これも鈴野氏のデザインだったとは!
これは「キッチンの積み木」。塩入れや胡椒入れ、楊枝入れ、栓抜き、箸置きなどが、積み木の形をしているキッチンツール。食卓で積み木遊びもできて、テーブルが楽しくなります。
2月13日までの開催です。
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