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2014年2月

2014年2月28日 (金)

PVメゾン・デクセプション “天女の羽衣”天池合繊

 プルミエールヴィジョン(PV)のメゾン・デクセプションで、現代的な技術を開発しているグループ9社の一角で、光を放っていたのが、日本の天池合繊です。超極細ポリエステル織物「天女の羽衣Super Organza」を開発し、世界に知られる存在となっています。

 今シーズンは、とくに7デニールの「天女の羽衣」に、メタリックな光沢感が美しいチタン加工を発表していました。
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 エンボス加工にチタン加工。    ちりめんにチタン加工。

 
Cimg2226amaike1  グレーとオレンジのシャンブレーにチタン加工。オレンジが炎となって浮かび上がって見えます。
 
 このほか、シルク使いの透けるサテンストライプにグラデーションプリントなども。

 
 ホログラフィックな「天女の羽衣」は、未来感覚たっぷりです。今シーズンもバイヤーの関心を一身に集めていました。

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2014年2月27日 (木)

PVメゾン・デクセプション 伝統を現代に継承 注目の工房

 プルミエールヴィジョン(PV)のメゾン・デクセプションの出展社19社の中で、先祖伝来の技術を保持、発展させている工房は8社。その半数以上の5社が日本からの参加でした。日本は、昔ながらの伝統を現代に継承している世界でも稀な国であるようです。

 その5社のうち、昨日のブログで掲載した廣瀬染工場を除く4社の新しい取り組みをご紹介します。

○本場結城紬の奥順
Cimg2237okujun1  ブースでは、糸つむぎの実演をされていました。真綿を道具にかけて、手でふんわりと糸をつむいでいきます。繊維をまとめただけの、撚りのない糸を扱うのは、世界でも結城だけといわれているそうです。


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 手つむぎの織物は90cm幅の広幅で、今シーズンは、ヨーロッパ風の明るい色使いで和更紗調プリントを発表。金箔もあしらわれるなど、なかなか華やかです。

 但し、一番人気は、シルクツィードやシルクシャンタンだそう。さるラグジュアリーブランドのメンスウェアにも用いられているとのこと。

○螺鈿織の民谷螺鈿
 和紙の上に螺鈿と言われる貝殻や箔を置き、それをカットしてつくった糸で織る螺鈿織は、特殊な技術と手間暇をかけて出来上がる芸術作品のような織物です。

 ブースでは、2005年に2年がかりで制作されたという、螺鈿織の豪華な鳳凰を意匠した打掛けを展示。話題を集めていました。
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○藤布の遊絲舎
Cimg2232yushisha1jpg  古代より使われてきた藤布を、現代に甦らせた丹後の遊絲舎代表小石原将夫氏が、自ら藤績みの実演をされていたのが、印象に残っています。同社については、このブログでも何度か書かせていただきましたので、ご参照ください。

○角印・牛首紬の西山産業開発
Cimg2246nishiyama1  「玉繭・手挽き糸」伝承技法による牛首紬は、すでに多くの高級ブランド服に用いられて、高い評価を得ています。こちらではすべて広幅で対応されているとのこと。小幅では、やはり無理だそうです。

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2014年2月26日 (水)

PVメゾン・デクセプション初出展 江戸小紋の廣瀬染工場

 一年に一度、プルミエールヴィジョン(PV)の中に設けられるメゾン・デクセプションも、この2月展で第3回目を迎えました。これは、ファッションとテキスタイルの業界に向けて類まれなノウハウと技術を紹介するためのエリアです。審査を通って、ブースを設営したのは、フランスやイタリアなど19の工房やアーティストです。

 日本からは6つの工房が参加し、そのうち初出展されたのは、江戸小紋の廣瀬染工場(東京都新宿区)でした。写真は同社常務取締役の福本芳栄さん。
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 江戸小紋は、鮫小紋に代表されるように、柄が非常に細かいため、遠目には無地に見えるのが特徴です。細かいほどよいといわれる柄は、まさに職人技。廣瀬染工場は、この伝統を守って90年、洗練された空間を提案し続けてきたといいます。

 今回は、小紋で、よりモダンなグラフィック柄のシリーズや、表と裏で色が異なる両面染めのストールを展示して、和モダンスタイルを訴求、次につながる商談ができたようです。
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Scan0173  また染めの実演もあり、その写真がPVのディリーニュースに掲載され.るなど、認知度もアップ、好評を博されていました。
 

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2014年2月25日 (火)

PV2015春夏ニットウエア・ソリューションズ初出展のフクエー

 プルミエール・ヴィジョンの横編みニットの専門エリア、ニットウエア・ソリューションズは、今期で4シーズン目。このエリアに日本から唯一、新規出展していたのが、新潟県加茂市のフクエ―です。
 横編みを始めて50年になるという同社は、すでに日本で大手アパレルと大きな実績を持つニッタ―です。

 今回もセーターのほか、カットソー用のファブリックなど、様々な付加価値製品を展示されていました。トレンドコーナーでは6点が採用され、これを見て来場されるバイヤーが目立ったそうです。
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Cimg2291fukuei1 中でも高く評価されたのは、ふんわりとした“クラウディニットCloudy Knit”と呼んでいるセーター(写真左)です。素材はラミー100%ながら、ガーゼのようにやわらかい繊細な編地で、しかもダブルフェイスになっていることにも驚かされました。
 また希少な超高級素材のベビーアルパカ使いのストールも好評とのこと。

Cimg2299fukue1i ニットファブリックでは、ツィード風のチェック柄やファインなレースのコレクションが、人気を集めていました。
 
 日本では、ニットウエアといえば、輸入ものがほとんどですが、同社のように世界に打って出て、すぱらしい製品を発表されているメーカーがあることを、誇らしく思ったことでした。
 

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2014年2月24日 (月)

プルミエールヴィジョン2015春夏 初出展したチクマ

 生地輸入のパイオニアといわれるチクマ(大阪市中央区)が、“TAKE BY CHIKUMA”の名称で、今期のプルミエールヴィジョン(PV)に初出展していました。長年、テックスワールドに出展されていましたから、“卒テックスワールド”というわけです。
 なお、TAKEは、創業者の名字「竹馬」の「竹」に因んで、名付けたといいます。
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 ブースは、メンズスーツ地メーカーが集結しているディスティンクション・ゾーンの一番奥にあり、少しわかりにくい場所でしたけれど、テックスワールドからの固定客を中心に、約100社が訪れ、商談は好調に推移した模様。 

Cimg2283chikuma1jpg  とくに好評だったのは、刺し子風のステッチ・シャンブレー(写真左)で、本藍染めにもこだわったとか。また剣道着に用いるような厚地への関心も高かったといいます。



Cimg2284chikuma1_3  もう一つ、カサッとしたタッチのラフィア風ツィード(写真右)も、マークされたものの一つ。コットン/シルク/ポリエステル/ポリウレタン/ナイロンなどの複合で、控えめな光沢があり、ラメの入っているものも見られます。

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2014年2月23日 (日)

「日本のモノづくり再発見」

 今年は日本のモノづくりを再発見する動きに拍車がかかる年になるのでは、と「日本のモノづくり再発見」をテーマに書いた記事が、日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2014年冬号)のマーケティング・アイに掲載されています。

 パリのプルミエールヴィジョンでも、日本企業はどのブースも好調で、順調に売上げを伸ばしている様子でした。日本の品質を目当てに来場するバイヤーも多かったと聞いています。
 
 日本のモノづくり、今後ますます期待されます。
  (画像はクリックで拡大)
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2014年2月22日 (土)

プルミエールヴィジョン2015春夏素材 広がる未来感覚

 2015春夏プルミエールヴィジョン(PV)で、広がりを見せているのが未来的な感覚の素材です。中でも重要視されているのが新しい「タッチ」、すなわち触感で、これまでにないような手触りのものが、追求される傾向です。

 これは前秋冬にPVが提案した「素材のボリュームを生かしながら操作する」のテーマがより発展した流れとみられ、今シーズンも創造性に富んだ未来志向のシーズンとなっています。
 
 たとえばふくらみ感があって、弾力性に富み、軽くてしなやか、しかも3Dの構築的な質感が一気に広がっていますし、またダブルフェイスも、両面使えるレースが登場するなど、増えています。清涼感のある透ける素材も多くなり、光沢感も、新しいテクニカルな光を加えて、さらなる進展を見せています。
 
 PVが提案しているテーマは次のようです。

Courantsdair_2  1. 風の通り道
 軽さや透明感のある構築性が焦点。体から離れた風通しのよい服をクローズアップ。


Babettemangolte169  2. 肌との触れあい
肌とのコンタクトから造形的シルエットをつくる未来的な感覚のテキスタイル。


Martinklimas  3. 優しく反発
  優美さの中に、反逆性や未完成な要素を組み込んだ、活き活きとしたデザイン表現。

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2014年2月21日 (金)

プルミエールヴィジョン2015春夏カラーは黄色が注目色

 今シーズンのプルミエールヴィジョン(PV)カラーでは、これまで脇を務めていた黄色が、表舞台に躍進し、注目色となっています。
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Fd1_4024_1_image_lecteur_video  全体に晴れ晴れとした雰囲気が漂う軽やかな色調ですが、静かでおちついた感覚で、声高に叫ぶようなカラーではありません。
 黄色も、光を意識させるゴールドイエロー系で、白や虹のようなパステルカラーとのソフトな組み合わせで提案されています。

 前シーズンからのマルチカラー配色は継続していますが、ソフトさが大切で、コントラストは控え目になり、またベールをかけたような、やわらかな演出のフレッシュ感が求められていることもポイントです。

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2014年2月20日 (木)

プルミエールヴィジョン2015春夏 フェティッシュなシンボルは「トンボ」

 今回のプルミエールヴィジョン(PV)で、トレンドフォーラムなど様々なヴィジュアルのライトモチーフに使われていたのが、「トンボ」です。飛翔するトンボや羽根のイメージは、今シーズンのエスプリを印象付ける、まさにフェティッシュなシンボルでした。
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1900650_585397854887200_1928450408_  PVトレンドによると、2015春夏は、既成秩序に陽気に異議を唱え、光と色彩に彩られた、感触がもつ美しさを際立たせるシーズンといいます。
 これまでの禁欲的なものに揺さぶりをかけてファンタジーへと解き放つ一方、デリカシーや洗練、ボリューム感のあるシルエットを創り出す、そんなファッションの季節が来ています。そしてその象徴的存在がトンボであるようです。

 
 ところでトンボは、日本では縁起がよい虫ということになっていますが、西洋では逆に不吉とされてきました。それが今シーズンは吉祥のシンボルというのですから、なぜ?と思いますが、ここには多分に20世紀初頭のジャポニズムの影響があるように思われます。何しろ今、パリではこの時代のワードローブ展やアールデコ展が開催されていて、人気を集めているところですし---。
 
993016_586371081456544_364133464_n  当時はトンボに限らず、ミツバチなどの昆虫や鳥など、もちろん植物も含めて、自然界のモチーフが頻りとモードに採り入れられているのですが、今季のテキスタイルにも、PV3日目のディリーニュースに掲載されていた通り、同様の傾向が表れています。(右写真はニュースから)
 
 バイオテクノロジーの進展や自然保護の観点からも、こうした生き物への関心は、これからのデザインを考える上で、ますます重要になってくると思われます。

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2014年2月19日 (水)

プルミエールヴィジョン開幕 皮革展傘下にさらなる国際化

Cimg19541jpg  2015年春夏向けの世界最高峰テキスタイルの見本市、プルミエールヴィジョン(PV)が、18日、パリで開幕し、これまで最終日に開催されていたフィリップ・バスケ会長による記者発表会が、今回、初日に変更して行われました。

 まず今回のPV出展社総数ですが、740社で、前年同期並みとのこと。そのうちトップはイタリアで338社、次がフランスで90社、第3位はトルコで74社。そして日本が40社と第4位にランクインしています。

 次に新しい話題を二つ、ご紹介しましょう。

 一つは、PVが、最後の砦だった皮革展CUIR A PARISを傘下におさめたこと。発効は3月1日からで、来季9月展からは、この皮革展を含むPVプリュリエルを構成する6つの見本市のすべてが、PVの管轄になります。糸へんに関わるすべてのメーカー、つまりヤーンメーカーやテキスタイルメーカー、服飾資材メーカー、デザインスタジオ、皮革関連メーカー、縫製業者が、PVプリュリエルという一つの巨大な見本市に統合されることで、より一層の相乗効果が生まれることが期待されます。

 もう一つは、さらなる国際化で、PVイスタンブールが創設されたこと。今年10月から年2回、トルコのイスタンブールで開催されるといいます。

Cimg20991jpg  このこともあってか、今季は、PVスタッフのユニフォームが、トルコの有力デザイナー、Atil Kutoglu氏のデザインによる、トルコ企業の洗練された素材使いのものに刷新されました。テニスストライプのウール地のラップドレスと、光沢のあるビスコースのボディスーツの組み合わせで、きりっとしたシンプルな装いです。
 
 またデニム・バイPVもこの春からスペインのバルセロナに会場を移すとのことで、今シーズンもPVのポジティブな変化を感じさせられます。

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2014年2月18日 (火)

パリのメルシーで「アンティーク・リボン」展

 パリのメルシーは、ライフスタイルショップですが、美術館のように企画展を開催していて、毎回行くのが楽しみなスポットです。
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 今回は「アンティーク・リボン」展が行われていました。コレクションは、18世紀末以降にSaint-Etienneの工房で製作されたリボンのサンプルや色見本帳、カタログなどで、初公開とのことです。 

Cimg1908merc1i  リボンはモードに欠かせない装飾品で、第一次世界大戦前までは、30,000人もの人々がこの仕事に携わっていたといます。

 

 これらのリボンは、販売もされています。1シートで、10ユーロくらいからあります。
 プルミエールヴィジョンの期間中は、夜21時まで開店しているとのことですが、この日も人でいっぱいでした。

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2014年2月17日 (月)

パリ「テックスワールド」開幕 CCI国際綿花評議会も出展

 世界中の生地が一堂に集結する「テックスワールド」が、パリのル・ブルジェ見本市会場で開幕し、20日まで、開催されています。これは2015春夏の生地コレクションの見本市で、世界最高峰といわれる「プルミエールヴィジョン」よりも1日早く開催されますので、今回も初日に見に行ってきました。 

 出展社は631社で、その圧倒的多数は中国です。284社が出展。次いで多いのが、トルコで86社。また韓国が85社と、トルコに並んで多くなっていて、ちょっとびっくり。インドは思いのほか少なく、40社。なお日本からは、リリーレース/西村レースと帝人フロンティエの2社が出ています。 

 そしてアメリカからは、ただ1社、ブースを出しているのが、CCI国際綿花評議会です。以前よりも広くはなくなりましたが、40平米くらいはあるようです。
Cimg18861  アメリカのメンフィスの綿畑を写した巨大な写真をバックに、カウンターが設置されていて、ステファニー・ティエール・ラドクリフさん(写真中央)や、いつものおなじみのメンバーが、にこやかに対応してくれました。
 お客様の入りは好調な様子で、リラックスした雰囲気です。
 

Cimg18941  テーブルもコットンを詰めた特製の透明ボックスで、これも温かくって、いい感じでした。

 

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2014年2月16日 (日)

ミラノウニカ 国際化へ急ピッチ

 13日に閉幕した第18回ミラノウニカからプレスコミュニケが、早くも届きました。これによると、全体に景況は明るく前向きで、ますます国際化の方向へ、はずみをつけていることがうかがえます。

 出展社は398社、このうち72社がイタリア以外のヨーロッパ諸国からの出展です。 
 来場者は、約19,000人で、とくに外国からの来場者が前年同期比7.6%増と、著しい伸びを示したとのこと。国別では、ドイツ30%増、スペイン16%増 、英国16%増、 スウェーデン45%増、 また中国63% 増、ロシア11 %増、トルコ9%増で、日本も13%増だったといいます。

 3月上旬に上海で開催されるミラノウニカ・チャイナには、125社が参加する予定。9月展では、日本企業の参加も見込まれるなど、国際化に向けた動きが急ピッチで進められている様子です。

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2014年2月15日 (土)

ミラノウニカ2015春夏フィロソフィは「付加価値」

 ミラノウニカ2015春夏のトレンドが、スタイル委員長のアンジェロ・ウズレンギ氏により発表されました。これによると、全体を流れるフィロソフィは「付加価値」です。 

 トレンドコーナーは、これを基本に、二つの大きなテーマ、「スマート・ベーシックSMART BASIC」と「オート・クラフトHAUTE CRAFT」で構成されました。
 出展各社の一押し素材が、各々5つの小テーマ、前者はMEDITATION、CITY PLANNING、DESIRE、COOLNESS、FUNCTIONALITY、後者はMEDITERRANEAN MOOD、GREEN PASSION、THOSE LACES、TROPIC HERE、STREET ARTに分類され、展示されました。
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 スマート・ベーシック         オート・クラフト

 また素材傾向として、次の6つのポイントが挙げられています。
1. フレッシュな植物感覚、リネン、コットン、バンブー、イラクサ---。
2. 超軽量で透明感、ベール、メッシュ。
3. ミニマル・シック、オーガニックなエスプリと線構成のデザインで。
4. ブレーディングやインレー、はめ込みで、ユニークさを演出。
5. 多様な装飾の重ね合わせ、「絵画的情景」の表現。
6 アクセサリー:ハンドクラフトや伝統をナノテクノロジーで刷新。

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2014年2月14日 (金)

ミラノウニカ 2015ミラノ万博とも連携

Inaugurazione_027  今回のミラノウニカで、もう一つの新しいメッセージに掲げられたのが、他産業や組織との連携を強めていくことでした。開幕式では、特別ゲストとして2015ミラノ万博会長のディアナ・ブラッコ氏が登壇し、相互協力を謳うスピーチがありました。

 万博は、今一つ盛り上がりに欠くように思っていましたが、お話を聞いて、素晴らしい趣旨と思いました。テーマは「地球に食料を、生命にエネルギーを」です。

Cimg06951_2  ビデオでミラノパビリオン建設の様子が流れ、現代的な都市と自然を一体化させたプロジェクトに未来を感じました。

 深い樹木が生い茂る森のようなイメージです。

 

Cimg07102  真上から見ると、指が組み合わさった形をしています。「食」への永遠の「祈り」のシンボルに思われて、心に残る映像でした。

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2014年2月13日 (木)

ミラノウニカ開幕式で 来季は日本企業の出展も

 今日は、早くも第18回を迎えたミラノウニカ(MU)の最終日です。実はこのMU で、2015年春夏テキスタイルの動きを取材するため、ミラノに来ています。一昨日の11日に行われた開幕式に間に合うように、2月10日に出国しました。 

Inaugurazione_001  式典では、冒頭、MU会長のシルヴィオ・アルビーニ氏が、「2013年の売上高は2.4%減少したが、イタリアのテキスタイル産業の貿易収支は黒字で、今年は復活の兆候がみられる」などと挨拶。そしてこの後、来たる9月展の話になり、日本へ向けた企画、「オッセルヴァトーリオ・ジャッポーネ(日本への展望)」を新設する、との発表があって、驚かされました。
 というのはMUは、出展に関して、頑なに、ヨーロッパ諸国のみに限定してきたからです。そういえば、今季も出展社は398社で、前年同期比19社減と、年々減っています。これではいけない、ということになったのでしょう。ついに日本に門戸が開かれることになって、大変喜ばしいことと思いました。
 なお、これは特設エリアで、日本のとくに、スポーツウェアのテクノロジーを用いた革新性あふれる生地提案の場になるとのこと。JFWを通じて、コンタクトがあり、日本を代表する選び抜かれた企業が派遣される模様です。「MUはステータスを守りつつ、世界に対してもその目を向けている」と、MU会長が強調されていたのが印象的でした。

 何はともあれ、来季がますます楽しみです。
 

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2014年2月12日 (水)

2014春ギフトショー エコマコはかわいいフキコがいっぱい

 2014春ギフトショーに、サスティナブルなファッションで人気のエコマコが初出展していました。
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Cimg064411_2  今回は「光のカケラ」と呼んでいる、お花をモチーフにしたフキコ(左の写真)がテーマのようです。


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 カラフルなバッグやポーチ、ハンカチーフなどの小物には、かわいいフキコが散りばめられていて、とても楽しい雰囲気。

 ロマンティックなウエディングドレスにもあしらわれていて、清純な華やかさを強調していました。 

 これらのフキコは、端切れも「もったいない」と、手を加えて、新しい命を吹き込んだものです。植物の色素で染色し、エコマコの故郷である長野の障がい者施設やお母さま方が、一つずつ大切に手作りしたといいます。

  ふんわりと優しいデザインに、自然の安らぎが漂うエコマコ。グリーンなライフスタイルを彩る、今注目のブランドです。

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2014年2月11日 (火)

2014春ギフトショーでアクティブシニア×美「ウツクシニア」

 2014春ギフトショーが、この5〜7日、東京ビッグサイトで開催され、シニア層に焦点を当てた展示イベント“アクティブシニア×美「ウツクシニア」”が行われていました。

 これは前回の2013秋展での、旅をテーマにした「タビシニア」に続くものです。今回は、美容と健康を応援する、こだわりの商品47点がピックアップされて、来場者の関心を集めていました。ちなみに次回秋展は、食が中心の「オイシニア」だそう。
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 出品商品の中で、とくに機能やデザインに着目し、気になったものをご紹介します。
 
○リハビリ機能性シューズ―― ノスタルジックガレージ
Cimg06691  イタリア製で、カラーが美しい。ペットボトルをリサイクルしてつくられたフエルト製で、ソール部分がコルクだったり、中敷きがパイル地だったりと工夫されている。リハビリテーション用でなくても、普段の靴として、はきやすそう。

○アガルーノ×職人スリッパ「七匠」―― 蘭華
Cimg06681jpg  履くだけでつま先が上がるので、つまづきにくいスリッパ。職人の手作りの味を感じさせ、高級感があるので、プレゼントにいいかも、と思う。価格5,400円とのこと。


○着やすいワンピース―― Vivodo
Cimg06661_21  肩関節の動きに着目した機能性とファッション性を兼ね備えた服。
コンセプトは、“出かけなきゃ「キレイマダムになる旅」”。週末には小旅行に出かけることが好きな女性のためのユニバーサルファッション。深い前開きで、コンシールファスナー使い、伸縮性のある薄地でとても軽やか。

○サテンドールボーダーカットソー―― 名美
11_3  「今までの当り前をこれからも」をコンセプトに、きちんとした身なりでいつまでも若々しくありたいシニアに、脱着が簡単にできるなど機能的なカットソーを提案。

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2014年2月10日 (月)

暴風雪警報の夜 屋根も雪をかぶって雪庇に

Imgp00311  45年ぶりという大雪に見舞われた8日から9日にかけて、ここ鎌倉も暴風雪警報が出て吹雪になりました。我が家の周りはどこもかしこも真っ白。

Imgp00421  夜になって、お隣の屋根が雪をかぶって雪庇(せっぴ)のようになっているのに気づいてびっくり。写真のように大きくうねって、せり出しているのです。不気味と思っていましたら、やはり夜中にバサッと崩れました。

 翌朝は雪かきで大変でした。雪がこんなにも重いとは! 雪国のご苦労が偲ばれた一日でした。

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2014年2月 9日 (日)

大阪・泉州こだわりタオル展

 大阪・泉州は、日本のタオル発祥の地。後晒しと呼ばれる伝統の製法で作られるタオルは、すぐれた吸収性とやさしい肌ざわりが特長です。この泉州タオルが、今年も東京・丸の内で、この5-6日、「大阪・泉州こだわりタオル」展を開催しました。
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 出展したのは大阪タオル工業組合所属の19社。逸品揃いの中から、とくに目を惹いた新作を2点、ご紹介します。

Cimg06791  左は、ろ七タオルの“プレミアムホテルタオルシリーズ”
 エジプト綿のギザ88使いで、甘撚りなのに綿毛が出ず、無撚糸のように肌触りがいい、高級ホテル仕様のタオルです。
 とくにバスマットは高級感があって、ちょっと感動モノでした。

 
Cimg06861jpg_2  右は、袋谷タオルの “「雫」水なす染めタオルシリーズ” 
 泉州特産の水なすで染めたタオル。紫色は表皮、黄色は果肉から抽出した色素で染めたそう。タオルにも植物染めとは、とびっくりしました。色が変化するでしょうが、その自然な味わいもまた魅力のうち、と思います。

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2014-15秋冬イタリアンファッション総合展示商談会から

 早くも2014-15秋冬コレクションを発表するイタリアンファッション総合展示商談会、第44回モーダ・イタリアと第54回シューズ・フロム・イタリーが、5日?7日、ウェスティンホテル東京で開催され、記者発表会が行われました。
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 これによると、モーダ・イタリア展には138社(アパレル101社 レザー37社)、シューズ・フロム・イタリー展には69社が出展。
 また2013年の日本のアパレル輸入量に占めるイタリア製品のシェアは2.6%で、前年比23.9%増。円安にも関わらず輸出は好調で、ポジティブな状況が続いているといいます。 

 2014-15秋冬ファッションのマクロトレンドについては、イタリアエレンメンティ・モーダのクリエイティブ・ディレクター、オルネッラ・ビニャーミさんが、次の4つのテーマを提案。――コスメティックカラーで繊細な“コスメティック・ビューティ”、都会的なグレーを中心とした“アーバン・ルック”、ナチュラルな“エバーグリーン”、リッチ&ゴージャスな“オピュレンス”。

 とくに靴のトレンドについて、イタリア靴メーカー協会のトレンドコンサルタント、アルド・プレモリ氏が、イタリアを代表する4つの都市のイメージを切り口に紹介。靴と言えばやはりイタリアという、オリジナリティの高さを感じさせるプレゼンテーションでした。

 そのポイントは次の通りです。
○ミラノ― 世界のファッション都市にふさわしい、洗練されたややフォーマルな感覚の靴のグループ。
○ベニス― ビエンナーレが開かれる芸術の都ということで、クリエイティブなファッションに合わせた斬新なデザインの靴。
○フィレンツェ― メンズウェアのピッティウオモに因み、ここではメンズシューズをアピール。
○ナポリ― ストリートフードなど食べ物の町なので、靴もスポーツ感覚。フォーマルウェアに、わざとスポーツシャーズを合わせるのが新しい傾向。

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2014年2月 7日 (金)

企画展「アンティークストッキングの世界~ストッキングは昔、男性のお洒落パーツだった~ 」

 今、アクセサリーミュージアム(東京都目黒区)で、企画展「アンティークストッキングの世界~ストッキングは昔、男性のお洒落パーツだった~ 」が開催されています。

 アンティークストッキングのコレクターで研究家の鴇田 章さんが、フランスのストッキングの産地や靴下編み機が発明された英国など、欧州各地から収集したTOKITA COLLECTIONの中から、選りすぐりの貴重な資料を公開。
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 初日の5日、鴇田さんによる解説イベントがあり、お話しを伺いました。
 ストッキングというと、現代では女性の必需品ですが、元はといえば、男性がはいていたものです。かつての王侯貴族の肖像画を見ると、ふくらはぎが異常に太い。このことに気づいた鴇田さんは、この謎を追いかけるようになり、ついにフランス南部の博物館で、18世紀のふくらはぎ部に詰め物を入れたストッキングを発見したといいます。筋肉質のふくらはぎと引き締まった足首は、男性らしさの象徴だったようです。

 またアンティークストッキングの素材であるシルクにも、興味を持たれた鴇田さん。お住まいも紬で有名な信州上田市に移られ、養蚕の研究もされているといいます。19世紀中頃、日本の生糸や絹織物がヨーロッパで人気を集めていたことは知っていましたが、蚕の卵である蚕種(たね)まで輸出されていたとは!日本はまさに絹の国だったのですね。
0401_2  左は、TOKITA COLLECTIONの中でもっとも古い男性用ストッキングで、サイドゴアトップダイア柄のもの。足底を麻布で舟型に補修し、靴の開口部の擦れる部分には刺し子を施して、補強されています。1740年のものだそう。





 

0191_2  右は、フロントレースはめ込み柄のシルクのストッキング。フロント下部を楕円形にカットし、手刺繍ではめ込み縫いしている。19世紀のもの。

 
 なおストッキングの写真は、鴇田さんからお送りいただいたものです。改めてお礼申し上げます。
 次回の解説イベントは、3月8日。本展は4月26日までの開催です。

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2014年2月 6日 (木)

「勝ち組ファッション企業の新常識」

 ファッションビジネスのパラダイムシフトで、とりわけ市場の変化が激しい小売りビジネスでは、従来の常識が通用しなくなっています。このことを再認識させられるセミナーが、先月、JFW-IFFファッションビジネス・ソリューション・フェアで開催されました。

Cimg04921  題して「勝ち組ファッション企業の新常識―グローバルチェーンに学ぶ在庫コントロールの秘訣」。講師は、ファッション流通コンサルタントのディマンドワークス代表斎藤孝浩氏です。
 SPA型企業が勢力を拡大し、オーバーストア傾向の中で、ファッション専門店はどうしたら勝ち残れるのか。その条件を、ご著書の「人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識」から抽出して、わかりやすく解説されました。
 
 その要点をざっとピックアップしてみます。
 
第1章 シーズンの見直しと細分化― 春夏秋冬4シーズンMDは、元々気温が10度変化したときの“衣替え需要”を想定したもの。しかし近年は季節の変わり目が長くなり、一気に衣替えをせず、わずかな気温差に重ね着で対応する生活者が多くなっている。そこでシーズンを細分化し、気温5度差の重ね着買い足し需要に対応していくことが重要だ。

第2章 行動サイクル― ユニクロの52週MD通販計画にみるように、月次ではなく週次で計画し、ズレを即修正しながら行動することが大切。

第3章 販売戦略― 定期的に商品をリリースして、顧客の来店頻度を高める。ザラは週月・金に、H&Mは毎週火・木に、しまむらは日曜日以外毎日、決まった曜日に新商品を陳列して売り場を変えている。顧客が店頭に足を運ぶ工夫をすることが求められる。

第4章 価格戦略― 明確な価格設定にする。とくにプライスポイント、例えばユニクロは1,990円、H&Mは2,490円、ザラは6,980円というように、服種別に設定された最多価格帯を維持することが重要。

第5章 在庫コントロール― 販売終了日までに売り切る意志を持つこと。また「月曜日は売れないのはウソ」で、土日よりも平日に売上構成比が高いことに留意する。ユナイテット・アローズのように、ネットで在庫を開示し、顧客と在庫情報を共有することも必要だ。

第6章 顧客心理を気遣う― “サイズ欠品チェック”を常時実施し、中心サイズが欠品した商品は売り場から撤去するなど、顧客心理に配慮することも大切。
   
 最後にヨーロッパ企業はスタイルを提案するが、日本は単品訴求型が多いと、ヨーロッパと日本の商品企画の発想の違いを挙げ、欧州チェーンの拡大から、これからは日本もスタイル提案型が常識になると指摘。すべてに納得の、大変興味深いセミナーでした。

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2014年2月 5日 (水)

「ファッション・オン・デマンド」の時代が来ている

 先般開催されたファッションビジネス・ソリューション・フェア2014で、「ファッションビジネスをデジタルツールでデザインする~Fashion on demandの世界へ~」と題するセミナーが行われました。
 講師はデジタルファッション社長森田修史氏で、元東洋紡の研究所に勤務されていたとのこと。他業界に比べIT化が遅れているファッション業界で、「ファッション・オン・デマンド」を実現する事業を手掛けていらっしゃいます。

 糸1本からの織・編み設計システムや、プロモーションコーディネート・ソフト、人体衣服企画デザインシステムなど、最先端のデジタルツールが紹介され、関心はあってもそこまで進んでいるとは思っていなかったコンピューターの世界の一端を知ることができて、大変興味深かったです。
 3Dグレーディングなどの衣服製作ソフトを採用している下着メーカーのビデオや、3Dファブリック設計ソフト、3Dプリンティングの驚きの映像、また大手百貨店が導入している販促ソフトの、見ていて楽しくなるコンテンツのファッション診断ツールなどを見せていただき、ITに弱い私は目からウロコ!

 ファッションは個性化が進み、機能性と同時にオートクチュール的な感性も求められる時代です。「ファッション・オン・デマンド」なら、一人一人の個に合わせたインタラクティブなモノづくりが、もう夢ではありません。同氏がおっしゃるように、「これが欲しいといったら、すぐに届く」、そんな時が来るのも、もうすぐそこのようです。
 
 こうしたデジタルツールの先進国は、アメリカとフランスだそうですが、日本の技術も、今後大きな役割を果たしていくことでしょう。同社は、2015年にミラノで開かれる世界最大の繊維機械総合見本市ITMA(イトマ)展に出展されるとのこと。またしてもすばらしい成果が期待されます。

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2014年2月 4日 (火)

森永邦彦「服づくりという仕事―その楽しさとむずかしさ」

 社会デザイン学会のモード・ファッション研究会主催、第一回トークイベントが、今をときめく若手ファッションデザイナー、ANREALAGEを手掛ける森永邦彦さんをゲストに、先月末、東京・原宿で開催されました。

Cimg05951jpg テーマは「服づくりという仕事―その楽しさとむずかしさ」です。
 まず森永さんが、ご自身の実験的なコレクション、服の色が変化する13-14AWコレクション「カラー」と、サイズが変わる14SSコレクション「サイズ」を紹介。

 次に対談に移り、同学会代表で立教大学名誉教授北山晴一先生が質問し、森永さんがこれに答える形で、お話しが進められました。

 これによると、森永さんが服づくりをすることになったきっかけは、元々好きだったことと、大学に入って、ケイスケ・カンダの電車内でのショーに出会ったことだったそう。このときの衝撃から、ケイスケ・カンダに似た服をつくるようになったのが始まりとか。しかしその後、方向を変えてANREALAGEを立ち上げ、今では両極のように異なるスタイルになっている、といいます。

 クリエーションのコンセプトについては、「こういう服があればいい」と思う服だそう。人と競争することが嫌いなので、誰も手を出していない服をつくろうと思っているといいます。実現不可能と思われる服でも、技術の力で、可能になることは多いとも。

 とはいえ反骨精神で服づくりをしているわけではなく、基本は日常生活で普通に着られるデザイン。発見や疑問をストレートに表現して、誰もが理解できる驚きを目指しているといいます。
 
  売り上げも順調に伸びているとのことで、まさに日本ファッション界の期待の星!

 さてこの次はどんな驚きを見せてくれるのでしょうか。ますます楽しみですが、大御所デザイナーの山本耀司氏もおっしゃっている通り、シーズン毎に新しいものを求められるファッションデザインの世界は過酷です。どうぞ息長く活動を続けてくださるように、心より願っています。

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2014年2月 3日 (月)

山本耀司「クリエイションの核心ー比類なき創造力」

Cimg05841_2  このほど開催された「文化ファッション大学院大学(BFGU)」ファッションウィークで、ファッションデザイナーの山本耀司氏による特別講演が行われました。
 テーマは「クリエイションの核心ー比類なき創造力」です。

 山本耀司氏といえば、言わずと知れた世界のトップデザイナーです。つい先頃「All About Yohji Yamamoto from 1968 山本耀司。モードの記録。」を文化出版局から出版されたばかり。この本には文化服装学院に通う学生であった1960年代後半から現在までの足跡が紹介されています。

 今回の講演も、まずはご自身の生い立ちから始まり、開口一番、飛び出したのがお母様への感謝の言葉でした。鋭い語り口の中に、人を思いやる優しい温かいお人柄がにじみ出ていて、感動させられる、と同時に、日本のファッションやモノづくりの現状に「喝を入れる」、示唆に富んだ内容で、ファッションを志す若者たちには大きな刺激になったと思います。

 その概略を簡単にまとめてみましょう。
 
 年二回のコレクションを創造し続ける、その原動力は、時代に対する反骨精神からとのこと。この心が培われていったのは、多分に洋装店を開いて育ててくれたお母様の影響が大きいようです。恐るべき、母の力ですね!
 こうして西洋の調和のとれた服装美学に対する反抗心から、服づくりを始めるようになり、1980年代初頭、パリコレにデビュー。ジャーナリストからは散々叩かれたといいますが、これがかえって気持ちがよかったとか。 

 ともあれこのときは、理解のあるバイヤーが受け入れてくれたこともあって、10年後にはファッション・マイスターと称されるようになります。しかし実はこの頃が一番つらかったそうです。反逆したつもりが逆に迎えられてしまって、拍子抜けをし、何をつくったらいいのか、わからない混迷の時期だったといいます。
 そこで反抗の相手をご自身の過去に切り変えたのだそうです。自分を見つめ直すことで、コンディションがわかり、周りも見えてきます。再び次のシーズンのイメージが湧くようになり、これが持続し、ビジネス継続のパワーになっているといいます。

 最近はファストファッションに抵抗しているとも。そして日本がコンビニ化していることに異議を申し立てます。全国津々浦々、同じようになってしまったことを、「便利なことは醜い、多少不便が美しい」ときっぱり切り捨てます。
 またコンピューターの画像を見て分かった気分になっている若者たちには、本物を見る力が大切、見る力を養うことが大切だということを強調。見た気になっているだけで、本当に見ていない若者の現状を憂え、これはモノづくりの危機的状況と警告を鳴らされていました。
 
 最後に、質問に立った若者が、「ファッションの未来」についての見解を問うと、即座に「勝手にしやがれ」と一言! 孤高の人らしい幕切れに、拍手喝さいの嵐が鳴りやみませんでした。

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2014年2月 2日 (日)

湘南二宮は菜の花盛り

Imgp00251  神奈川県の湘南二宮町にある吾妻山公園では、早春を告げる菜の花が見ごろを迎えていました。
 この地は「関東の富士見100景」の一つですが、この日は残念ながら、富士山はうっすらとしか見えなくて、残念!

 でも菜の花越しに見る相模湾は格別の美しさでした。
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2014年2月 1日 (土)

「ここをホッチキスでとめてください。」展

 「ここをホッチキスでとめてください。」とは、何と変わったタイトルの展覧会でしょう。会場の銀座のクリエイションギャラリー G8に行き、主催者のトラフ建築設計事務所のクリエイター、鈴野浩一氏に、お話しを伺いました。

 まずタイトルについてですが、折りたたんで簡易製本すると冊子になるポスターに記載された注意書きから、たまたま生まれたフレーズなのだそう。
 会場正面のテーブルには、「本をつくってください」のサインとともに、ポスターとホッチキスでとめて出来上がった冊子がディスプレーされていました。
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 本展は、見る人が体験するプロダクトデザイン展です。誰もが子どもになったような気持ちになって、オブジェに触れて、楽しめます。こんな展示は初めて。「トラフの実験的な世界を体感して欲しい」と鈴野氏。

 ここには遊び心いっぱいのトラフワールドが展開されています。そのいくつかをご紹介します。
 
Cimg05551  「バネをたたいてください」では、たたくと缶が澄んだ響きをたて、ちょっとびっくり。






Cimg05321jpg  「鍵盤をたたいてください」の木琴は、東日本大震災のときの流木でつくったものだそう。清らかな音色を奏でます。





Cimg05371jpg  これは「石巻工房」とのコラボによるシンプルなスツール。横にスタッキングできるのが特徴。横に長く重ねるとベンチにもなる逸品です。



 実はこれは昨年9月にパリで開催されたメゾン・エ・オブジェにも出品されていて、バイヤーに好評だったのを覚えています。

Cimg05511_2  これは「かみの工作所」とのコラボによる「空気の器」。一枚の紙からできていて、広げ方によって自由にかたちが変わります。



 以前見たことがあって、これは楽しい、と思っていた不思議な器です。これも鈴野氏のデザインだったとは!

Cimg05471 これは「キッチンの積み木」。塩入れや胡椒入れ、楊枝入れ、栓抜き、箸置きなどが、積み木の形をしているキッチンツール。食卓で積み木遊びもできて、テーブルが楽しくなります。
 

 2月13日までの開催です。

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