沖縄の美しい海のブルーが煌めく石垣焼
石垣焼は、沖縄県石垣島の窯元がつくる陶器とガラスを融合させた焼き物です。沖縄の海のブルーが美しく、目に焼き付いています。
これを初めて見たのは、昨年9月、パリで開催された工芸展「 REVELATIONS」と呼ばれるサロンです。会場は1900年のパリ万博の時に建てられたグランパレで、入り口には長蛇の列ができていました。後で調べましたら、5日間で来場者が33,794人だったとか。今回初のパリ・ビエンナーレ展で、次回は2015年に行われることになっています。
出展者は、「メゾン・エ・オブジェ」展などに出て、それなりの実績を積んだ選り抜きのブランドばかり、8か国から253社が参加しました。まさに工芸の最高峰を競う展示会で、写真のような、エッチングの実演をしているブースもありました。
そしてこの中に外国枠30社があり、日本から唯一、出展していたのが、石垣焼窯元でした。
ガラスを直に陶器に入れて焼きつけると、煌めく美しい色彩が現れる焼き物は、世界初、他のどこにもありません。当主の金子晴彦さんは、これを沖縄の焼き物として、世界に羽ばたかせようとしています。
写真左は、「玳玻天目(たいひてんもく)」の「息吹」茶碗で、光を当てると見る角度によって茶わん内側が虹色に変化します。
写真右は、「木葉天目(このはてんもく)」で、陶器と木葉とガラスを融合させた茶碗。素人写真でよく撮れなかったのですが、茶碗の内側に木の葉がしっかりはめ込まれています。
このペンダントは、ミス・インターナショナルにプレゼントされたものだそう。
七宝焼に似ていますが、七宝が銅板に焼き付けたものに対し、これはあくまでも陶器で、まろやかなふくらみ感があります。
金子氏にしか制作できない、希少な宝物のような作品に、パリで出合って、すっかり感銘させられました。いつか石垣島へ行き、窯元をお訪ねしたいものです。
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