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2013年12月23日 (月)

日本でしかできないモノづくりが未来をつくる

 グローバル化の中でテキスタイル企業が生き残るにはどうすればいいのか、という課題に応えるセミナーが、先般のジャパン・クリエーション(JFW-JC)で行われ、第一織物代表取締役社長吉岡隆治氏が登壇して、「メイドインジャパンのこだわり」と題して講演されました。

Cimg92261 この10月に発表したオリジナルブランド「IBUKI」の黒のコートを着用された吉岡社長。まずはこのブランド創設の経緯から話が始まりました。

 アウトドア素材を中心に、今や生産の80%が輸出という同社ですが、欧米のラグジュアリーブランド向けが多く、それらの製品を試着しても、ご自身の体型に合うものがなかなか見つからない。そこで日本人に適した服づくりをしようと、立ち上げたのが「IBUKI」。樹木のように年輪を重ねた大人のメンズプランドです。
 表地ポリエステル、裏地キュブラの和柄プリントで、15%以上ストレッチするウインドプルーフ素材を開発し、全てをメイドインジャパンにこだわり、モノづくりされているとのこと。

 
 同社は、今年で創業65周年。元は合繊メーカーの産業資材織物の賃加工業だったそうですが、同氏が社長に就任して、スポーツ衣料用の高密度織物を自社開発するようになり、これが当たって海外に飛躍。商社を頼まず、自分でやれることは自分でやろうと、最初に行った韓国との取引が成功し、売上を伸ばしていったといいます。
 これがうまくいったのは、合繊メーカーの強力な支援があったことや、リーマンショックまでの円安に乗ったこと、またスポーツカジュアル化というトレンドの追い風などもあったとか。

 
 また中国にも同社と同じ考え方を共有する提携工場があり、4割は日本と大差ない高レベルなモノを半値で作るそう。しかし残りの6割はどうしてもできないといいます。それは手先の器用さや、新しいモノづくりのノーハウが、中国にはないからで、日本は、この強みを生かして、他にないものを開発していかないと世界に通用しないとも。
 経糸と横糸の微妙なバランスから成る優れた織物は、単なる機械任せではつくることができず、そこには職人の熟練した手技が必要。それができるのは日本だといいます。
 第一織物では、革新織機も使いながら普通織機も駆使し、非効率ではあってもこだわりのある生地を織っているそうです。そしてそうした仕事をする人を何よりも大切にしていると語られました。財産はやはり人なのですね。

 
 最後に、これからは、ハイテク・高機能の時代が終わり、ローテク・高感性の時代だと強調されていました。高感度なファクトリーブランド、「IBUKI」で、ジャパニーズ・クールを牽引されますよう、期待しています。

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