« 「エコプロダクツ2013」エコ&エシカルなアフリカ綿のタオル | トップページ | 映画「ファッションを創る男 ―カール・ラガーフェルド―」を見て »

2013年12月20日 (金)

「現代のプロダクトデザイン―Made in Japanを生む」展 テキスタイルデザインの「今」を語る

Gendainoproduct1  今、東京・竹橋の東京国立近代美術館で、「現代のプロダクトデザイン―Made in Japanを生む」展が、2014年1月13日まで開催されています。日本の優れたプロダクトデザインの「現代」を代表する新進気鋭の作家の作品が並ぶ中で、会場の一角に白いカーテンのような布で仕切った空間が目に留まります。ここがテキスタイルデザイナー、須藤玲子さんの展示コーナーです。

 先日、須藤さんのトークイベントが開かれ、テキスタイルデザインの「今」が語られました。お話によると、今回の制作テーマは「幔幕(まんまく)」です。あの紅白だったり、弔事のときは白黒だったりする、周りを囲む布のことです。一枚掛けただけでガラッと雰囲気が変わる幔幕は、確かに清新な「布」のイメージにぴったりと思いました。

 出品作の一つは、水で溶ける布の上に、20cm角くらいに切った小さな布を並べ、ステッチをかけて、糸でつないだもの。ステッチは打掛などに使われてきたコード刺繍の技法だそう。最後に水溶性の布を除去して完成という、ケミカルレースの手法が使われています。天然繊維だけのものと合繊のものの2種類があり、合繊ではモルフォの生地も混ざっていて、LEDに照らされ、神秘的な青い光を浮かび上がらせていました。残布や端切れなどの廃棄布がこんなにも美しい布に仕上がるとは、本当にすばらしい!
 
 またチラシに掲載されているのは、和紙を用いたものです。和紙の中でも材料の楮(こうぞ)の粉末が残る越前和紙で、その最も薄い片々をトロロアオイの根から採取した粘材で、継ぎ接ぎするように、ベルベットの上に貼りつけています。ベルベットの艶感と紙の穏やかさが、日本の風物を感じさせて、何とも趣のある風合いです。
 
 そして場内をさらなる静謐感に導いていたのが、横に長く張り巡らせた切り込みの入ったベールです。これは七夕などの短冊によく使うミウラ折りにプリーツセットしたポリエステル100%ボイルで、それをハンドカットして切り口が微妙に異なる穴開き効果を演出したものだそう。
 
 このオリガミ・テクニックによる布は、京都の万福寺にも飾られているとのこと。マンダリンオリエンタルホテル東京での内装のお仕事といい、細かな手仕事とハイテクの技を駆使した須藤さんの作品は、見応えがあるものばかりです。もっともっと見てみたいと思います。

|

« 「エコプロダクツ2013」エコ&エシカルなアフリカ綿のタオル | トップページ | 映画「ファッションを創る男 ―カール・ラガーフェルド―」を見て »

テキスタイル」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「現代のプロダクトデザイン―Made in Japanを生む」展 テキスタイルデザインの「今」を語る:

« 「エコプロダクツ2013」エコ&エシカルなアフリカ綿のタオル | トップページ | 映画「ファッションを創る男 ―カール・ラガーフェルド―」を見て »