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2013年8月19日 (月)

「三宅一生─未来のデザインを語る」珠玉の一冊

 「三宅一生─未来のデザインを語る」を読了しました。ここには、世界の衣服デザイナー、三宅一生さんが語るデザインについての珠玉の言葉が収められています。
00024855_3       聞き手・編  テレビマンユニオン会長 重延 浩 
          岩波書店発行 定価 2900円+税

 「デザインには希望がある。そしてデザインは驚きと喜びを人々に届ける仕事である。好奇心を満載にして生きていくということが、デザインなのではないか。デザインには未来を見る目が必要なのです」の表紙を飾る言葉。
 「ただ消費するばかりでなく、つくることの大事さをもう一度考えよう」と呼びかける言葉。
 衣服は人間のためにある。人間が衣服のためにあるのではない」という「一枚の布」を発想されたときの言葉。
 どれもみな感銘させられます。
 
 高校生時代にイサム・ノグチの作品に出会ったことがきっかけで、デザインを意識するようになったことや、ファッションがデザインとして世の中に認められていない分野だったから、これは面白そうだ、と思い、ファッション・デザイナーを志したこと、そして「一枚の布」から「プリーツ ブリーズ」、「A-POC」、「132.5」の服づくりまでの軌跡、デザインミュージアム「21_21デザインサイト」立ち上げなど、つぶさに語られていて、とくに若い方々におすすめです。
 
 「21_21デザインサイト」の「21」は、単純に21世紀ではなく、視力2.1の意味だったこともこの本で知りました。デザイナーはパーフェクトサイトとされる視力2.0よりも、もう少しよく見える2.1で、先を考え、工夫し、実践していく人間であって欲しい、という願いを込めて命名されたとのこと。この精神が今、「国立デザイン美術館をつくろう」という運動に発展しているのでしょう。

 付録のDVDも付いていて、一生さんのデザイン哲学がより一層立体的に理解できるようなっているのも、うれしい一冊です。              

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