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2013年8月28日 (水)

「色を見る、色を楽しむ。ルドンの『夢想』、マティスの『ジャズ』…」展

Photo 色をテーマに西洋美術の展開を探る展覧会、「色を見る、色を楽しむ。ルドンの『夢想』、マティスの『ジャズ』…」展が、ブリヂストン美術館で開催されています。

 印象派から20世紀に至る名画は、これまで何度も見てきましたが、本展で、そのポイントは「色にある」ことを学び直しました。

 まず影について。絵画に描かれる影に、様々な色が使われるようになったのは、19世紀、チューブ入り絵の具が登場して以降のこと。この絵の具のおかげで、戸外に出てスケッチをする画家が現れるようになり、それまで黒だけだった影の中に、青や緑、オレンジなどの色が使われるようになります。その代表がクールベやコロー、ミレーらバルビゾン派の画家たち。
Bridiston_03 印象派といわれる画家の絵にも、影の色が描き込まれています。シスレーのポプラ並木の絵にも、影に色があり、ルノワールの「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」(写真 左- ちらし掲載のもの)も、スカートの裾の影が青く映っています。

 
 「印象派の画家たちはパレットから黒を追い出した」といわれていますが、実は彼らの絵には黒服の人物がたくさん見られます。これは当時のファッションを反映した結果で、男性服のほとんどは黒。女性服も黒が流行っていたのです。

 次に展示室「モネの色・モネの目」。ここでは、水が好きだったというモネのベネツィアや海をテーマにした絵が展示されています。光や大気は、気候や時間、季節により変化しますが、モネはその瞬間を描きとめ、同じ題材で睡蓮のような多くの連作を残しています。広重の浮世絵を思わせる波しぶきの絵も、当時のジャポニズムの影響かと、興味深く鑑賞しました。

 続く新印象主義では、シニャックやスーラの点描画が登場します。彼らは、科学的な色彩論に基づき、色をパレット上で混ぜないで塗ることにより、色彩をより明るく見せる描法を確立します。

 さらに「野獣のような」といわれる色彩が出てきます。ドランやマティス、ヴラマンクらの絵画に見られる色使いで、強烈な原色と単純な筆致が特徴。「あたかも檻の中にいる野獣(フォーヴ)のよう」と評されたことから、フォーヴィズムと名付けられます。

 これとは別に、色のない黒一色の世界を描いたルドンのリトグラフ集「夢想」も公開されていました。
Img_533370_31924635_2 しかしやはり心に残るのは、マティス最晩年の傑作、切り絵版画「ジャズ」20点(左の写真はその一つ―ちらし掲載のもの)の展示です。ポップな色彩と大胆な変形が、20世紀美術を予感させます。以後、色は現実の再現から解き放たれ、自由に使われるようになっていきます。

 最後に見た「追悼ザオ・ウーキー」。今年亡くなられた中国生まれの画家ザオ・ウーキーのアンフォルメルの作品は、すばらしかった!

 開催は9月18日まで。

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