廃タイヤチューブでリサイクルビジネス
廃棄されたタイヤのチューブをリサイクルした製品ブランド「SEAL」。ブランドを立ち上げたのは、モンドデザインの中村亮太氏で、このほどファッションビジネス学会による「リクチュール2013」で、展示発表が行われました。
同氏は、2005年にモンドデザインをスタート。当時はエコブームで、エコバッグなどカーボンオフセット商品が話題となり、廃材を利用した新しいビジネスが登場し始めていた頃でしたが、日本発のブランドはまだほとんどなかったそうです。廃材というと完成度が低くなることが多く、ファッションとエコの組合せは、とりわけ難しかったとか。
何とか廃材からつくられたもの、とは思われない商品づくりをしようと、多種多様な廃棄物を研究した結果、選んだのが、もっとも廃棄率が高く、インパクトのある廃タイヤのチューブでした。
これをバッグにすると、パンクしたタイヤの修理跡もそれなりに味があり、表情が一つ一つ異なることから、世界に一つだけのものになる。また耐熱、耐水など耐久性があるので、利点が生かせます。縫製は困難でしたが職人を探し出し、ブランド化に取り組み、「SEAL」を発足。ナイロンや皮革と組み合せたデザインで、短所を補い、ビジネス軌道に乗せて、東京・表参道に直営店をオープンしました。今や全国に取扱店舗を持ち、アジアやヨーロッパにも販路を広げているといいます。
商品カテゴリーは、カバンやビジネスバッグ、PCバッグなどからスニーカーやサンダル、インテリアなど、様々。リピーターは着実に増えている様子です。
ファッションとエコを両立させたビジネスの代表例、成功モデルとして、今注目のブランドです。
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