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2013年7月11日 (木)

プーシキン美術館展 ロシアが憧れたフランス絵画300年

 プーシキン美術館展が今、横浜美術館で開催されています。初日6日の夜間特別鑑賞会に行ってきました。 

Cimg49191  本展は実に2年越しの開催です。というのも2011年4月に行われる予定だったのが、東日本大震災の余波で、突如見送られることになったからです。今回はオープンを待ちわびるファンで、200数十人もの長い行列ができたとのことでした。

 ところでプーシキン美術館は、ザンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館と並ぶロシアの双璧を成す美術館です。1912年にモスクワ大学付属美術館として開館し、ロシア革命でモスクワ美術館と改称され、さらに1937年に文豪プーシキンの没後100年を記念して、現在の名称に改められました。
 収蔵品は約65万点、とくにフランス絵画の蒐集では世界有数を誇るといわれています。帝政ロシアの王侯貴族、とくに女帝エカテリーナ2世がフランス文化に憧れて巨費を投じて購入した名品や、19世紀から20世紀初頭に活躍したモロゾフやシチューキンら新興コレクターのコレクションなど、選りすぐりの66点が出品されていて、そのうち47点は日本初公開だそう。

Cimg49741  俳優水谷豊さんの語りによる音声ガイドをお借りし、第一章から第四章まで、フランス絵画300年の歴史をたどりました。ため息の出るような名画ぞろいの中で、とくに気になったものをいくつかご紹介します。

Cimg49321  第一章17~18世紀-古典主義、ロココ。まずニコラ・プッサンの「アモリ人を打ち破るヨシュア」。カナン征服の殺戮の場面を、ピラミッド型の構図に中におさめた古典主義の名品に出会い、次いでロココでは、フランソワ・ブーシェのローマ神話の官能的な世界を描いた「ユピテルとカリスト」など。 
 
Cimg49761  第二章19世紀前半-新古典主義、ロマン主義、自然主義。ここではアングルの「聖杯の前の聖母」に惹きつけられます。気高い優美な聖母マリアの後ろに、守護神が描かれているのですが、この二人は当時の皇帝ニコライ1世と皇太子ではと想像されている、というのも興味深いです。
 
Cimg49491  第三章は19世紀後半-印象主義、ポスト印象主義。ルノアールの傑作「ジャンヌ・サマリーの肖像」が、格別な存在感を示すように、凹型に壁面に飾られています。バラ色の背景にふさわしい、幸せ感に包まれたモデルの愛らしい表情が印象的です。

Cimg49851jpg  またゴッホの「医師レーの肖像」も心に残ります。ゴッホが狂気を発して耳を切り入院したときに診療にあたった医師の姿を描いたものですが、これを贈られた医師は気に入らなくて、結局ロシアに渡ることになってしまったという、曰くつきの逸品です。
 
 第4章は20世紀-フォーヴィズム、キュビズム、エコール・ド・パリ。ここはなぜか写真撮影禁止でした。青の時代のピカソ「マジョルカ島の女」や、マティス「カラー、アイリス、ミモザ」などが展示されています。

Cimg49871  ミュージアムショップにはマトリョーシカ人形などロシアの民芸品がいっぱいです。 

 なお、掲載した写真は「夜間特別鑑賞会」のため、特別に撮影許可をいただいたもの。展覧会は9月16日までの開催です。

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