インテリアライフスタイル展 “スーパー縁日”の「ジャパンスタイル」発信
少し前になってしまいましたが、アジア最大の国際消費財見本市「インテリアライフスタイル(IL)」展が、6月5~7日、東京ビッグサイトで開催されました。出展者数は、過去最高の705社(国内473社、海外232社)、25,456名が来場し、成功裡に閉幕したとプレス発表されています。
今回とくに話題になったのは、メイン会場アトリウムの「ジャパンスタイル」です。ここは昔ながらの生活道具からハイテクデザインまで、従来の“和モダン”とは一線を画す、厳選された日本ブランド、45社を集積したゾーンで、中でもその空間演出が、お祭りの縁日のように楽しく、カラフルで、来場者の注目の的になりました。
テーマは“スーパー縁日”だそうで、ディレクションを手掛けたのは、著名なインテリアデザイナー、橋本夕紀夫氏です。
同氏は、「日本文化と言うと、とかく禅や侘び寂びといった静的なイメージに陥りがち。でも日本にはもっと陽気な極彩色のものもあって、たとえば祭提灯とか縁日で売られている風船やお面なとの玩具、また花火もそう」と話され、こうしたものをヒントに、紙バンド(紙紐)を使って、色彩が乱舞する巨大な円形の屋根を拵えたといいます。
紙バンドは、植田産業(富士市)の職人の技から生み出されたもの。ここには縁日からの発想と併せて、昔ながらの日本の伝統と最先端ハイテクの見事なマッチングが見られます。現代モダンデザインの方向性を示唆するクリエーションといえるでしょう。
来年2月にドイツ・フランクフルトで開かれるアンビエンテ展で、日本はアジアから初めてパートナーカントリーに選ばれ、橋本夕紀夫氏がジャパンパビリオンの特別展示をプロデュースされるとのこと。ここでもまた日本と現代デザインの楽しい空間表現が見られそうです。
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