若手デザイン関係者のパワフルな「ミラノサローネ」報告会
世界一の家具の祭典「ミラノサローネ」が、この4月9日~14日に開催され、現地を取材されたパワフルなMIRU DESIGNの青木昭雄氏とデザインジャーナリスト土田貴宏氏による報告会が開かれました。
私もミラノは何度も訪れていますが、「ミラノサローネ」にはまだ行ったことがありません。今回初めてその様子をうかがい、大変興味深かったです。
一つは、「ミラノサローネ」が、家具ビジネスをするための見本市という側面にとどまらない、新しいコンセプト発信の場になっているということがわかりました。リミテッド・エディションといわれる展示が増えているそうで、時代の風を感じます。
二つには、過去の伝統を現代的なデザインに落とし込む傾向や、日本の文化にインスパイアされたデザインが目立つこと。ファッショントレンドも同じ流れで、ファッションとのリンクを喚起させられました。
三つには、深澤直人氏を始め、日本人デザイナーの活躍が目立つこと。建築デザインもそうですが、日本人は立体感覚に優れているのでしょう。マルニ木工の家具や、佐藤オオキ氏が代表を務めるnendo も高く評価されていて、さすがです。nendoのグラスワークは色のグラデーションが美しい!
四つには、エルメスやカールラガーフェルド、マルタン・マルジェラなど有力ファッションブランドや、H&Mのコス、トレンドユニオンのリー・エデルコートなどファッション業界でおなじみのネームが、多数出展していることに驚きました。
日本でもこのような都市をあげてのデザインイベントができると本当にいいのですが---。でも今回の報告会は、若いデザイン関係者の熱気がいっぱいで、パワーを感じます。デザインタイドトーキョーが解散するとのことですが、新しい芽が育っていることを知り、頼もしく思っています。
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