ロンドン「セルフリッジ」の“ノーノイズ”キャンペーン
この2月、ロンドンの大手百貨店「セルフリッジ」では、“ノーノイズ No Noise”キャンペーンを行っていました。このデパートは、いつも他に先駆けて新しい取り組みをしているので、必ず立ち寄るスポットです。ところで“ノーノイズ”とは、「騒音なし、つまり静寂」のこと。24時間ノンストップで騒音があふれる現代に、静かさをアピールするとは、何と新鮮な試みでしょう!
このキャンペーンの意図は、コマーシャリズムに踊らされ続ける消費者に「静寂の力」を知ってもらいたいということだそう。なるほど、現代社会は広告だらけで、情報や刺激がいっぱいですから、かえって本質が見えにくい。そこで機能の美を見直し、自然のリズムに沿ったシンプルでピュアな生活スタイルに戻ってみようというわけです。
ショーウインドーは、白い綿雲を浮かべるなど、ナチュラルライフを示唆する機能的なインテリアで構成されていて、この春一番のアクネのコレクションが出ていました。アクネは、スエーデンのファッションブランドで、このところよく聞かれる人気ブランドです。
セルフリッジでは「ブランド名にも意味はない」と、キャンペーン期間中は、自社のロゴを買いもの袋から取り除くなどもしていました。日本の「無印良品」のコンセプト?を思わせます。
ちょっと気が早いかもしれませんか、ファッション企画はもう2014/15秋冬に向けての取り組みが始まっています。先日STYLESIGHT社のファッション予測情報を見せていただきましたら、2014/15秋冬メガトレンドの一つに「Quietude静穏」のテーマがあり、これはセルフリッジの“ノーノイズ”そのものでしたので驚きました。
ノイズレスなデザイン、今後の方向になりそうと注目してみています。
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