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2013年1月13日 (日)

老舗「竺仙」展 ― 浴衣・江戸小紋の原点に帰って

 江戸の天保年間の創業(1842年)から170年続く老舗、「竺仙」の展示会が、この10~12日、東京都立産業貿易センターで開催されました。
 今年のテーマは、竺仙二代目の頃に標榜していたという「竺仙の染めハ、粋ひとがら」です。原点に立ち帰り、代々求めてきた竺仙の心をこの言葉で表現したといいます。
 江戸時代、竺仙の浴衣・江戸小紋はファッションリーダーだった歌舞伎役者たちに愛用され、彼らご用達の品となりました。現在も時折、坂東玉三郎や中村獅童らが日本橋のお店に立ち寄られるとのことです。

 竺仙の原点は歌舞伎にある、ということから、会場正面には歌舞伎界の屋号に因んだ染め着尺がずらりと展示されていました。なかなか壮観でした。Cimg11161_2
 呉服業界の縮小に苦しむ竺仙ですが、見た目と手触りの目新しさを意識した新作は、目の肥えた大人の女性の心をきっとつかむと思いました。担当の方に伺うと、着物を着用することの多い層は変化していて、今では年代が上の方々よりもむしろ30~40代くらいの女性がターゲットといいます。そこには、いわゆる若い女性の浴衣ブームとは違う、洗練された夏着物の世界が広がっていました。
 素材はさらっとした清涼感のある綿100や麻100が人気で、白地に藍一色のものから少しずつ赤や緑などの色を入れたり、ぼかしたりして、柄に立体感をつけたものが多くなっているとのことです。

Cimg11191  生地はすべて自社企画で、長板中形など熟練した職人の「匠」の技術が光る作品が目につきます。写真のように「注染」の工程がわかる展示コーナーも設けられていました。
 お値段は6万円前後が中心で、帯などすべて揃えると10万円くらいにはなるそうですが、一着購入と同時に来年用のものを発注される顧客も多く、ファンは着実に増えているようです。

 「新しいものは必要だが、残しておかなければいけない伝統は大事に守り抜く」という竺仙。そのものづくりに込めた姿勢に尊いものを感じました。

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