冷えを防ぐ“着る岩盤浴”が静かなヒット
岩盤浴とは、天然石を温水もしくは電熱により加熱し、発生する遠赤外線を利用した温熱施設で「お湯を使わないお風呂」ともいわれます。このお風呂の効果を取り入れた、加茂繊維の“着る岩盤浴”「BSファイン」シリーズの商品が、着実に実績を上げているといいます。
これはJFWインターナショナルファッションフェアの中小機構が支援するNIPPON MONO ICHIの公開プレゼン商談会で発表され、注目を集めたもの。 写真は初出展した加茂繊維のブースです。、
とくに50代以上の女性に写真のようなレッグウオーマー(3,675円)やウエストウオ―マー(腹巻 4,200円)が静かにヒットしているそうで、リピーターも多いとか。私もサンプルの端切れをいただき着けてみましたが、確かに肌触りがよく温かく感じました。
加茂繊維は、グンゼの肌着専門工場として岡山県津山市に創業、次第に製造小売業へ歩みを進めるようになった会社で、同社の「理想の肌着を作りたい」という強い想いが、新素材“着る岩盤浴”「BSファイン」を実現させたといいます。
BSとは、ブラックシリカという常温で遠赤外線を発生する天然鉱石のこと。この鉱石の陶板に置いた水がわずか10分で溶ける様に衝撃を受けて、クラレとの協同開発により、鉱石をナノ単位で練り込み封入したポリエステル繊維を完成させたのだそうです。商品は、この繊維と肌になじむ綿との編立・染色加工で仕上げた生地でつくられています。
一般に温めるウェアは、畜熱や生地を厚くして保温することで体を蒸らして温めるウエットな温かさが大半ですが、これは鉱石が発する遠赤外線力によるドライで自然な温かさ。生地が薄くても体の芯からじんわり温め、冷えから体を守ります。体温以上に熱くならないので、夏場でも心地よく着用できる、唯一の温か素材なのです。
同社はまた、就寝時に着用して「締め付けない」、「着けていることを忘れる」肌着づくりを目指していて、レッグウオーマーも205倍も伸びる生地なので締め付けず、脚のむくみがとれて、朝目覚めると足の疲れが違うといいます。
シニア向け商品ビジネスが伸びつつある今、“着る岩盤浴”「BSファイン」は、ファストファッションの機能素材とは違う差別化商品として、今後大きく飛躍しそうです。
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