“糸にこだわる”T・N JAPAN(テキスタイルネットワークジャパン)
2013/14秋冬服地を発表するT・N JAPAN(テキスタイルネットワークジャパン)展が、6-7日、東京・青山で開催されました。参加したのはテキスタイルメーカー26社。
同展委員のお一人、野末和志氏のお話によると、「この展示会はテキスタイルメーカーが共同で個展する場所。しかし自社の魅力をより積極的に訴求しやすくするため、今回は敢えて“糸にこだわる”を統一テーマに掲げた」といいます。
糸が変われば服地は変わります。確かに各社とも、糸の撚りや糸処理、糸の組合せなど、糸づくりにこだわった服地を前面に押し出していたのが印象的でした。目についたものをいくつかご紹介します。(写真: クリックで拡大)
○古橋織布: 不況をものともせず、売上は好調とのこと。低速シャトル織機で織り上げた布は、ふっくらと味わい深く、優しい風合い。
100単ボイルのコード織。コード糸は20番手糸使いで、波状の凹凸感を演出。綿100%。
甘撚りオックスフォードとピーチ風フラノのリバーシブル。綿100%。
○川邊莫大小: お得意の綿の超細番手糸カットソーに、今シーズンはカシミアやアンゴラなどの高級獣毛混使いを提案。
ボーダーストライプ、綿70/アンゴラ30。
○宮下織物: 甲斐絹の技術を生かしたジャカードに輝くラメ使い。
プリズムのように光るホロスモジャカード。ポリエステル92/キュプラ8
○福田織物: 細番手織物が得意。
綿の300番手双糸のローンやボイルを大きく提案。スーピマ・プレミアムコットンなども。
○福井経編興業: 新感覚な表情のニット素材に注目。
同社はパリのプルミエールヴィジョンにも出展していますが、そこでもっとも人気を集めた素材が、このメッシュのように見えるダブル・ラッセル。ナイロン62/ポリエステル38。
○中嶋機業場: ファンシーなカットジャカードやオパール加工など。
ダイア柄ジャカード綿54/ウール46。
○林キルティング: キルティングに刺繍をミックスした服地を提案。
ベルベットの上にオーガンジーをのせてオレンジ色の糸でステッチをかけ、オーガンジーを縮めて、ふくれジャカードのように見せたもの。
○遠州ネット: カラミ組織と強撚糸の糸使いによるストレッチ織物。
ニットのようによく伸びるカラミ織ボーダー。美しいカラー展開。綿100%。
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