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2012年11月16日 (金)

「花のサンフランシスコ」に想うユニバーサルデザイン

Cimg00261_2 「ビューティ&ハピネスフォーラム」(日本経済新聞社主催)が、8日、東京・大手町日経ホールで開催され、ユニバーサルファッション協会名誉会長てSUDI湘南くらしのUD商品研究室室長今井啓子さんを講師に「ユニバーサルデザインがつくる女性の美と幸せ」と題した基調講演が行われました。

 ユニバーサルデザインとは、ユニバーサルが「普遍的な」、「だれでもが」の意であるように、「あらゆる人のためのデザイン」を意味します。障がいの有無や年齢、性別、国籍、人種等にかかわらず、多様な人々が気持ちよく使えるようにあらかじめ都市や生活環境を計画する考え方なのですが、それが女性の美や幸せをつくるといっても、なかなかイメージがわかないのではないでしょうか。

 今井さんは今回のご講演の冒頭で、名曲「花のサンフランシスコ」を引用し、このユニバーサルデザインの精神を大変わかりやすく伝えてくれました。「花のサンフランシスコ」とは、言うまでもなくシニア世代にとって懐かしい1960年代のヒッピーソングです。この曲をBGMに、「サンフランシスコへ行くなら、花を髪にさしなさい。きっとやさしい人たちに出会うはず」の訳詞を紹介され、やさしさと思いやりのある社会を目指す歌詞に、ユニバーサルデザインの世界が歌われていると、語りかけられました。

 日本は急ピッチに高齢化が進んでいます。2030年には人口の3分の1が65歳以上の高齢者になります。寿命も伸び、人生90年代時代が幕開けしています。しかもその8割以上が介護不要のアクティブシニアで、おしゃれへの関心が高く、「もっとおしゃれをしたい」と考える層は6割を超えるといいます。
 年間消費支出100兆円を超えるといわれるシニア市場ですが、衣服関連支出の優先度は実はかなり低いというのも、データで示していただきました。それは何故かと言うと、日本ではファッションというと、欧米と違い、長年にわたって若い人のものと考えられてきたからです。シニア向けマーケティングといってもすべて60歳以上でひとくくりにされているのですから、ほとんどないに等しいでしょう。サイズや形などに対して、7割もの人々が不満を持っているというのも、頷けます。感覚的にいいと思ったデザインでも、体に合わないといったことが多いのです。
 
 こうした現状に、今井さんは警鐘を鳴らされます。そしてここにはビジネスの芽がいくつも眠っているといいます。
 私たち自身も「もう歳だから」とあきらめないことが肝心です。年齢を重ねても「キレイ」と言われたい女心は誰しも同じ。それには「鏡を二枚用意して自分自身をよく見ること。これがおしゃれ感覚をみがく第一歩」と話されました。
 ファッションは、それを身につけることができるというだけでワクワクする、楽しいハッピーな気分にさせられるものです。その心が元気を、美しさをつくります。ユニバーサルデザインは、そうした心を生み出せる思いやりのデザインなのです。

 さあ、私も髪に花をさして、サンフランシスコへ行きたくなりました!

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