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2012年10月13日 (土)

特別展「維新の洋画家―川村清雄」

 20120925_301031 江戸東京博物館開館20周年記念特別展「維新の洋画家―川村清雄」が開催されています。その記念式典・特別鑑賞会に招待されて行ってきました。
 川村清雄と言われても、どういう画家なのかと、戸惑いました。ちらしにも幻の洋画家とか、近代日本美術の知られざる先駆者と書かれています。
 清雄は明治初頭に留学し、ヴェネツィア美術学校で優秀な成績を収めます。しかし帰国した清雄を待っていたのはフランス美術の強い影響に染まる日本洋画壇で、清雄の修めたイタリア伝統の油彩画法は時流に容れられず、長年不遇をかこっています。しかし近年とみに評価が高まり、今回100点もの絵画を一堂に会した大回顧展が実現したといいます。
 記念式典で、竹内誠館長が概容を解説されましたが、お話の通り、肖像画は魅力的で、外見だけではなく、その人の心も描いているようでした。勝海舟や福沢諭吉、天璋院篤姫、家茂ら将軍の像は、生きて言葉を発しそうです。とくに清雄が一生手元から離さず、時折筆を入れて大切にしていたという勝海舟の「形見の直垂」は、白い直垂をまとった少女が息を飲むほど美しく感動しました。
 またポスターに使われている「建国」という作品は、フランスの美術館の要請で描かれ、パリのオルセー美術館から初めて里帰りした絵画。清雄は「どうせフランスに行くなら純日本的なものを」と考え、天の岩戸の神話をテーマにしたといいます。ここに描かれている「常世の長鳴鶏」は、フランス国家のシンボルの一つ「ガリアの雄鶏」を連想させ、これは「日仏友好の象徴として重ねて託された」といい、大変興味深かったです。
 この他、ヴェネツィアのゴンドラが行きかう図や、パリでコローに感化されて描いたといわれる風景画など、見どころ満載です。 
 江戸東京博物館は美術館ではなく博物館なので、博物館らしく川村清雄の生涯や人となりを立体的な構成で展示しているのも、わかりやすくてすばらしいと思いました。
 展覧会は12月2日まで開催されます。

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