2013春夏ノゾミ・イシグロ・オートクチュール―「裏側から見た東京」をテーマに
実はノゾミ・イシグロ(石黒望)のショーを見たのは、今回が初めて。そのオートクチュールのコレクションには、現代消費社会を批判するメッセージが込められているようで、感動しました。
靄に霞む場内で、ホーメイ(モンゴルの伝統歌唱)とロックバンドのライブが響く中、静かに始まったショーは、「裏側から見た東京」がテーマ。薄布やレースを無造作に重ね合わせ折りたたんだドレスは、左右が非対称だったり、生地に穴が開いていたり、切りっ放しだったり。またちらし広告をコラージュしたようなプリント柄が使われていたりもします。色は白を基調にグレイッシュなトーン。煤けたような感じもして、少しけだるいムードが漂っています。昭和の東京の消費社会に疲れ果てた頽廃ぶりが表現されているようです。しかしそれをクチュールの確かな腕で、美しいシルエットに仕上げています。心に残るコレクションでした。
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