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2012年9月10日 (月)

「肌にあう、が見つかる」スムースデイ

 「肌にあう、が見つかる」をコンセプトにした新しいショップ「スムースデイ(smoothday)」が表参道エリアにオープンしました。
 商品はすべてカットソーで、シンプルなTシャツやタンクトップ、スエットシャツ、カーディガンやジャケット、それにショールなどが、ハンガーラックにバランスよくかけられています。シルクのような光沢のある素材は、合繊かと思いきや、触ってみると、さらさらして気持ちいい手触りの綿100%です。最近はジャージーも綿100%のものが少なくなってきましたが、ここでは綿100%にこだわり、最上の綿繊維を使って、極細の超強撚糸で編み立てています。その上肌にまとわりつかないというのも、大きな特徴です。 Cimg79811_3  
 オーナーは小野元延氏で、小野莫大小(小野メリヤス)工業社長です。2005年から3年間、パリのプルミエール・ヴィジョン展に出展されていましたから、私もその折り取材で訪れ、「コズモラマ」と名付けられた綿ジャージーのすばらしさに感動したことを覚えています。今ではほぼすべての著名ブランドに採用されるようになったそうで、同展への出展は控えているとお聞きしました。
 この「コズモラマ」開発の背景にあったのは、細番手糸で編んだ編み地に多いファスナー現象という問題でした。これは生地が薄いために布どうしがくっつき合ってしまう現象で、これが起きると、衣服の縫製がやり難く、また縫い上がった衣服の見た目も悪く、製品の質を下げてしまいます。原因は静電気とされ、防止策がとられていますが、良好な結果は得られていません。事実、静電気を帯びにくい綿糸でも少なからず発生します。そこで同社は研究の結果、生地表面の毛羽立ちが絡み合ってファスナー現象を引き起こしていることに気づき、毛羽立ちを抑える技術として毛焼き処理に着目しました。綿原糸を毛焼き処理した後、撚り合わせて糸にする方法を発明し、ファスニングしない生地をつくることに成功したのです。3年前には、特許も取得しました。
 ファスニングフリーで、ドレープ性があってやわらかい、優しい風合いの綿100%生地の誕生はまさに画期的といえるでしょう。今やその種類は、糸番手や糸の凹凸、色、編み方、また様々な組み合わせもあり、1,000パターン以上もあるそうです。
 ショップの運営に携わる、デザイナーの杉原淳史さん(写真下)Cimg798711 のお話によると、大きく3種類の生地があるとのこと。一つはさらっとした薄地の「コズモラマ」、二つ目はぬめり感を持たせて光沢のあるヴィンテージ調の「テクノラマ」、三つ目はふんわりとやわらかいカシミアタッチの「ディオラマ」。いずれも好評ですが、どちらかというと国内では「テクノラマ」、海外では「コズモラマ」が人気といいます。価格は6,000~。クシャクシャにしてもシワにならないので、旅行着にも便利そうです。私も試しに「ディオラマ」のTシャツを着てみました。肌触りが心地よく、一着7,500円のものを購入してしまいました。
 アイテムとしては現在、トップスだけですが、秋の深まりとともに、コートなど厚地のものや、ボトムス、さらにはインテリア製品も多数提案していくそうです。
 デザインは男女両用で着用できることもあり、とくに素材に凝る男性にぜひ試していただきたいと、杉原さん。ご自身も、パリのクチュールで仕事をしていたときに、出会ったカットソーが「コズモラマ」だったことから、この素材の質感と機能に魅せられ、愛用するようになって、とうとう「スムースデイ(smoothday)」の開業を手伝うことになったといいます。  
 ショップ名は、スムースな一日を送る文化を発信していく場という意味だそう。肌に合う布のよさを伝えられるように、製品と同じ生地を挿し込んだショップカードや、袖だけの「スリーブサンプル」も用意、パッケージも後々まで使えるように工夫されています。
 「ファッションはライフスタイルであることを、この店を通じて発信していきたい」という杉原さんの言葉が印象に残っています。

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