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2012年8月19日 (日)

「アール・デコ 光のエレガンス」展

 アール・デコ様式の照明器具によって演出される光をテーマにした「アール・デコ 光のエレガンス」が、パナソニック汐留ミュージアムで開催されています。「アール・デコ」と「光」は今、ファッショントレンドを語る上でキーワードでもあり、ぜひ見たいと思っていた展覧会でした。 
 
 まず目に飛び込んできたのは、カラフルなパフュームランプです。電球の熱で窪みに置いた練り香水の香りが漂うのを楽しむランプで、「パート・ド・ヴェール」という鮮やかな色のついたガラスでつくられています。このガラスは19世紀末に量産が可能になり、アール・デコの一つ前のアール・ヌーヴォー様式で既に使われていたものです。両者の違いは、後者が曲線を多用し非対称なのに対し、前者は直線的で対称的。確かに花や動物など同じ自然を題材にしていても、アール・デコのものは規則正しい配置になっていることが、このランプを見るとわかります。
 Cimg78061_3 
 写真のポスターに掲載されているルネ・ラリックの常夜灯に見る鳥のインコも、実は左右対称形でした。ラリックといえば、アール・ヌーヴォー様式のガラス工芸家として知られていますが、1920年代になると時流に沿ってアール・デコ様式の一翼を担うようになっていったのです。
 


 
 次に私が興味を惹かれたのが、シックなサロンを再現した空間でした。下の写真は、学芸員の方に撮っていただいたものです。

Cimg78011  往時、パリでオートクチュールのメゾンを開業したジャンヌ・ランバンは、このようなアール・デコの室内装飾に囲まれて過ごしていたそうです。ドーム型の天井灯に、ローゼンタールの「女性像付フロアランプ」や国立セーヴル製陶所「鉢形照明器具」が置かれています。
 陶器は光を通さないけれど、磁器は透過性があり、薄ければ薄いほど光を通すので、厚みを変化させることによって光の強弱がつけられます。こうした微妙に変わる光をデザインした磁器ランプも数点展示されていました。照明はもちろんパナソニックの美光色LEDです。
 またこのサロンの壁を飾っているのは、漆芸のパネルです。日本の漆の技法で第一人者となったフランス人金工家ジャン・デュナンの作品で、漆に金属の錆びた色を組ませるなど、日本人では考えつかないような手法を取り入れています。大変興味深いアーティストと、思いを新たにしました。

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