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2012年8月13日 (月)

銘品の陰に「秘窯の里」

 名磁が目白押しの有田町ですが、色鍋島という銘品の陰には「秘窯の里」の存在があったのです。それは江戸時代から明治4年まで続いた鍋島藩直営の窯、「藩窯」で、技法などの情報漏えいを防ぐための制度でした。鍋島焼は最上の献上品としてつくられ、一般に流通することはなかったのです。
 その藩窯は町から遠く離れた山間の大川内山に置かれ、厳しい統制下、職人たちが本焼きまでの工程を行ったといいます。「色鍋島と今右衛門」の小冊子には、「赤絵生地は大川内山の藩吏詰所で厳密な選品を終え、長持に収納され、藩吏の付添いの許に、有田赤絵町の今右衛門家に托送されました。そして御用赤絵屋の今右衛門家では斎戒沐浴して色絵付けし、鍋島藩の紋章入りの幔幕を張りめぐらし、高張り提灯を掲げ、藩吏の監督と警護の下で赤絵窯を焚き続けた」とあります。
 14代今右衛門さんに、写真の皿絵を見せていただき、最高の技術を保護するために、クローズすることもやむを得なかったのでは、と思いました。
 今、世界はグローバル化し、技術流出に悩む日本ですが、これも一つのヒントになるかもしれません。
 
Cimg77862jpg_2  皿絵は、江戸期の有田町。中心からやや右上に、四角い柵で囲われた大川内山の藩窯が描かれています。(今右衛門古陶磁美術館所蔵) クリックすると拡大します。

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