未来と芸術展―人は明日どう生きるのか 最先端アート集結

 東京・六本木にある森美術館で開催されていた「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命―人は明日どう生きるのか」に行ってきました。そのときは開館していたのですが、先月末に新型ウイルス拡散防止のために休館となり、そのまま再開することなく会期は終了してしまいました。残念です。Img_70911g
 行って見て、近未来の世界への予行演習をみた思いがしました。テクノロジーの発達で、私たちの生活は今、急速に変化しています。アーティストたちは最先端技術を駆使して、これまで絵空事としか思われなかった社会の姿をリアルに表現していました。
 未来はさらに便利になって、ワクワクするような楽しいものになっていくのか、それとも私たちの手の届かないところにまで進んでしまって、逆に脅威を感じるようになるのか、未来の暮らしを改めて考えさせられたことでした。

 会場に入る前に、特設シアターに案内されました。そこでは何と「AI美空ひばり」の上映が行われていたのです。NHKが人工知能・AIを使って美空ひばりの“神秘の歌声”の再現に挑んだ映像作品で、昨年末の紅白にも登場したものでした。
 新曲「あれから」を歌う美空ひばりに、やはり違和感がありました。ひばりさんを知らない人たちに、このフェイク画像が植え付けられていくことになります。それはいいことなのか、どうなのでしょうか。昔からおなじみで鼻歌など歌っていた者としては、ちょっと気持ち悪かったです。

 展覧会は5つのセクション(章)で構成されていました。展示作品で気になったものをいくつかご紹介していきましょう。

第1章「都市の新たな可能性」
 新陳代謝しながら変わる都市のモデルとして、海上都市など、環境に配慮した都市のアイデアが提案されていました。
Img_70961  上は、高層建築に山水画のイメージを取り入れて設計した「山水都市リサーチ」。中国の建築家グループ「MADアーキテクツ」の作品で、尖ったビル表面の木目のような縞模様が目を惹きます。


Img_71051 空中に浮かぶ都市を単純化した模型で、パリを拠点に活動するXTUアーキテクツの「Xクラウドシティ」という作品。植物の浄化作用を活かしたプロジェクトとか。

第2章「ネオ・メタボリズム建築へ」
 新たな素材の開発や新工法の研究により、既存の「建築」がどのように更新されていくかを考えるコーナーです。

Img_71281  注目は、上の「ムカルナスの変異」というミハエル・ハンスマ イヤーの巨大な建築物です。
 Img_71301jpg 内部にはパイプがいっぱい垂れ下がっています。
 これはイスラムのムカルナス装飾をAIによりパイプで表現したものだそう。
 まるでパイプオルガンの中に入ったような空間でした。
 
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 右は、エコ・ロジック・スタジオによる建築の模型です。

 3Dプリンターで作成されたもので、蜂の巣のような繊細な曲線模様が美しい!

 ポイントはユーグレナ(ミドリムシ)という藻のような植物が光合成して酸素を生成すること。

 建築も環境にやさしく機能することを狙った新しいプロジェクトです。


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第3章「ライフスタイルとデザインの革新」
 衣食住という、私たちの生活により身近な作品やプロジェクトが並んでいます。
 まず「衣」では、バイオテクノロジー・アーティストのエイミー・カールの作品に目を奪われます。人体の血流など循環器系や神経系といった隠れた経路を表に出し、ファッションデザインとして表現したものだそう。ボディ内部のライトがシルエットを浮かび上がらせています。
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 左は靭帯と腱のドレス、真ん中は呼吸器系のドレス、神経系のユニセックスなジャンプスーツです。

 また中里唯馬のオートクチュールコレクションも展示されていました。3Dプリンターやレーザーカッターといったデジタルファブリケーションを駆使し、最新テクノロジーを服飾デザインに融合させています。
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 一番右は、2019/20秋冬ものとして発表された作品です。スパイバー社がバイオテクノロジーを使って開発した人工合成タンパク質素材が使われています。
 ファッションデザインの原理も、テクノロジーの進化とともに、このような現代とは異なるものになっていく、エイミー・カールと中里唯馬、二人の作品は、そうしたことを象徴しているようです。
 
 次に「住」では、クラレンベーク & ドロス「ヴェールの女性 III(「菌糸体プロジェクト」シリーズより」)の椅子が興味深い。
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 椅子の材料は3Dプリンターと、キノコのもとである菌糸を混ぜ込んでつくったものだそう。イスの表面にキノコが吹き出していて、装飾ともなっています。

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 ペットロボットたちも広場を動き回っていました。ソニーのアイボもいて「お手」をしてくれたり、可愛かったです。
 
 さらに「食」です。
Img_71731   タンパク質源不足に備えて、上はゴキブリを食すという、ギョッとするアイデアです。また組織培養された肉の料理なども提案されていました。
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 右は、電通が中心になってやっているオープン・ミール(OPEN MEALS)の スシ製造機です。
 甘味や辛みなど、食品の味をデータ化して、3Dプリンターで造形化するというもの。
 これによりどこでも同じものが食べられるようになるかもしれないといいます。
 宇宙ステーションの中でもおスシが食べられる時代がくる、そんなデータ化された食の方向を示す作品です。

 
第4章「身体の拡張と倫理」
 大きく「バイオ」と「ロボット」とに分けて問題提起が行われていました。
 まずはバイオテクノロジーの実験をするラボ「バイオ・アトリエ」から。
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 上は、話題を集めているヴァン・ゴッホの切り落とした左の耳です。ディムート・シュトレーペによるDNAによって再現するプロジェクト「シュガーベイブ」の作品。ゴッホの家系を辿って、その血縁の人物からDNAを組織培養してつくった耳で、限りなく遺伝子的に近いといいます。

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 アギ・ヘインズによる遺伝子デザインされた赤ん坊のモデル「変容」シリーズから、赤ちゃんの身体を改造した事例。ちょっと怖い作品です。 

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 遺伝子工学により、何でもつくれるようになる未来を暗示させる作品で、オーストラリアのパトリシア・ピッチニーニの「親族」と名づけられた彫刻です。オランウータンと人間の間にある動物の表現が、リアル過ぎて恐怖を覚えました。
 
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 上は、光輝く能衣装でアーティストのスプツニ子!と串野真也による「ANOTHER FARM」というインスタレーション。なぜ光るかというと、遺伝子組み換えされた蚕がつくる、光るシルクが用いられているからだそう。
 
 次にロボットです。「人とロボットとの対話」をテーマにした展示が中心でした。 
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 昨年お台場でのコンサートで、このロボットがオーケストラを指揮したそうです。人間の動きをシミュレーションしたら、どこまで人間らしくなるのかを追求したロボットのインスタレーションです。

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 上は、ダン・K・チェンの「終末医療ロボット」です。病人の腕をやさしく撫でてくれる「みとりロボット」で、超高齢社会の日本ではなくてはならないものになってきそうです。独りで死んでいく、そういうときにこういうパートナーがあったら慰められそうですね。すぐに登場して欲しいロボットです。
 
第5章「変容する社会と人間」
 テクノロジーが急速に進化する未来は決して明るいものだけではないようです。ここでは豊かさとは何か、人間とは何か、生命とは何かを考察する作品を体験します。
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 上は、「ズーム・パビリオン」と題したラファエル・ロサノ=ヘメル&クシュシトフ・ウディチコの体験型インスタレーションです。部屋に入ると自分の姿が写されていて、ギクッとします。監視カメラがあちらこちらに設置されているのです。誰かに行動を見張られている、そのことを否応なしに意識させられます。
 
 最後に、森美術館特別顧問の南條史生氏の言葉で締めくくります。「未来は私たちがつくるもので、我々が判断した結果の未来がもうすぐにやって来る。そのときに後悔しないためによく考えて行動しなければならない。今後大きく問われるのは環境問題とバイオテクノロジーの使い方やモラルの問題。人類が幸せに暮らせるために、どのような社会をカタチづくっていったらいいのか、それを今ここで考えていただきたい」。
 未来と芸術展、未来を示唆する様々な作品を通して、どのような未来を作っていくべきか、考えさせられた展覧会でした。

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2020年3月27日 (金)

「画家が見たこども展」“さあ、こどもに戻ろう。”内覧会

 東京・丸の内の三菱一号館美術館の「画家が見たこども展」“さあ、こどもに戻ろう。”の内覧会に、2月26日、参加してきました。
1_20200328163001  同館は今年10周年を迎えるそうです。本展はその記念展で、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求したテーマの中から、「子ども」に焦点を当てて企画したといいます。フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および同館の所蔵品から、ゴッホやボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットンらが描いた「子ども」の油彩・版画・素描・挿絵本・写真等、約100点を展示していて、いろいろな意味で力が入っていることが分かります。

Img_70441  ギャラリートークは新型コロナウィルスの感染拡大の防止を配慮し、中止とのことでした。でも同館・高橋明也館長(左)から簡単な解説があり、「青い日記帳」主宰のTakこと中村剛士さん(右)のナビゲーションもあって概容を伺うことができました。
 
 それによると西欧では19世紀初め頃まで「子ども」は、“幼子キリスト”を別として、“半人前” で魂のない人と見られていたといいます。日本では浮世絵に子どもの絵があるのは自然なことですが、西洋画では子どもは長い間、脇役だったのですね。それが変わってきたのがロマン派の頃からで、その後ナビ派の画家たちは、子どもをテーマにたくさんの絵を描くようになったといいます。
   上、お二人の真ん中の絵は、モーリス・ブーテ・ド・モンヴェルの「ブレのベルナールとロジェ」です。画家の二人の息子を主役に、子どもの純粋無垢さや幼いぎこちなさが感じられます。セーラー服姿も興味深かったです。
 Img_70321  ピエール・ボナールのリトグラフ「乳母たちの散歩、辻馬車の列」。
 日本の屏風絵のような装飾的な作品で、輪回しに興じる子どもが可愛いですね。
 
Img_70301  ピエール・ボナールのリトグラフ「並木道」。着飾った紳士、淑女と共に子どもも重要要素として描かれています。
 
  下は、フェリックス・ヴァロットンによる木版画「可愛い天使たち」の一コマ。
 Img_70421 描かれているのは警察に連行される貧しい男を追いかけるたくさんの子どもたちです。
 善悪を超えて、無邪気さゆえにときに残酷さを伴う子どもの本質を風刺した、おもしろい作品です。 
 Img_70351  アルフレド・ミュラーの油彩画「ピクニック」。
 
Img_70721jpg  ピエール・ボナールの油彩画「猫と子どもたち」。このような猫や犬が描かれるようになるのもこの時代からとか。

Img_70761_20200328162701  モーリス・ドニの油彩画「入浴するノノ」です。ドニは9人の子どもをもうけたそうで、「ノノ」は長女の「ノエル」のことだそう。たらいで沐浴するノノが宗教的で神聖なイメージで描かれているのも興味深いです。
  
  他にもいろいろ。なお画像は、主催者の特別の許可を得て撮影しています。なお展覧会は6月7日まで。詳細はHPhttps://mimt.jp/kodomo/をご覧ください。
  現在休館中ですが、一日も早い再開を願っています。

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2020年3月26日 (木)

銀座エルメス サンドラ・シント展「コズミック・ガーデン」

 先月、銀座メゾンエルメスフォーラムで開催されていたサンドラ・シント展「コズミック・ガーデン(宇宙の庭)」に行ってきました。サンドラ・シント(Sandra Cinto)はブラジルのサンパウロ在住のアーティストで、ドローイングにより空想と現実の間に漂う叙情的な風景や物語を紡ぎ出すアーティストといいます。
Img_70151_20200328110901  
  展示場は壁面いっぱいに様々なブルーに覆われていて、まさに「地球は青かった」の気分! 朝のさわやかな明るいブルーから真っ青な空のブルー、夜の闇のナイトブルーまで、移り変わるブルーのグラデーションが広がっていました。

Img_70141jpgImg_70211  ブルーには流れるような白い線描き模様―荒波に散るしぶき、波紋、漂うクラゲ、あるいは崩れた雪の結晶のようなモチーフが描かれていて、謎めいた神秘の世界に誘われます。これは宇宙に存在するかもしれない魔訶不思議なDNAを持つ生命体なのかもしれないなどと、流動する生命の表現のようにも思われ、想像がふくらみます。

 最後の夜の展示室には靴を脱いで入ります。クッションも置かれている、ちょっとした瞑想空間です。瞬く星空を楽しみながら、私も束の間リラックスしました。Img_70131  
 ブルー好きの私、これを見てますますブルーが大好きになりました。
 開催は5月10日までですが、ご多分にもれず、ここも新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、お休み中です。感染症封じ込めの方が大事ですので、残念ですが仕方ありません。

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2020年3月25日 (水)

FB学会講演 福崎学氏「商社から見えるファッションの未来」

 先般2月22日、ファッションビジネス学会東日本支部主催合同研究発表会が行われ、伊藤忠商事ブランドマーケティング第一部長 福垣 学氏が基調講演しました。題して「商社から見えるファッションの未来」です。
Img_69711  大阪出身で伊藤忠商事大阪本社織物貿易担当からニューヨーク駐在となり帰国後アパレル資材課へ、原料貿易に移動後、ブランドマーケティング配属となり、2011年から5年間コンバースフットウェアへ出向し社長に就任、その後東京本社に初勤務してブランドマーケティングを統括されていると自己紹介。併せて伊藤忠商事という「非資源ナンバー1商社」の紹介もされました。企業理念「三方よし」の精神とともに、業績はこの10年、右肩上がりで伸び、今年度連結純利益2,000億円を目指しているそう。

 まずは同氏が携わるブランドビジネスの話から。伊藤忠商事では全部で約150ブランドを取り扱っているとのこと、その主な形態に下記3つがあるといいます。
1. インポートビジネス 
 独占輸入販売契約を締結し、関連企業を通じて消費者に販売するビジネスで、その始まりは生地の輸入だったそう。その時のエピソードやその後アルマーニと交わした契約の話など、有力ブランドとの苦労話を披露。
2. ライセンスビジネス
 マスターライセンス契約を結び、サブライセンス・ブランドの取りまとめをするビジネスで、例えばフィラ(FILA)にはカテゴリーごとに16社のサブライセンサー、ミラショーンには同様に28社があるそう。他にもポールスミスなどを引き合いに解説。
3 商標権取得による自社展開
 商標権を取得し、自らブランドホールダーとなって展開しているビジネス。ハンティングワールド、ランバン、レスポートサックなど多数あり、ご自身も社長として活躍されたコンバースジャパンの経緯などを語られました。ちなみにコンバースは今もっとも好調なブランドだそうです。

 次に繊維カンパニーの今後について。直近のテーマとして、大きく下記3つを取り上げました。
1. 原料起点のバリューチェーンの構築
 注目は同社の独自素材「レニュー(RENEW)」。フランスで衣料品廃棄禁止の法律が施行されるなど、アパレル関連で見込まれるサステナブル原料への需要の高まりを受けて開発したポリエステル素材で、ペットボトルではなく、「服」から「服」を生み出すという画期的なプロジェクトです。日本で年間10億点あるという棄てられた服を回収して粉砕、チップに回してポリエステル繊維に戻すサーキュラーエコノミーの実現に一役かっています。今春発売のハンティングワールドのボルネオバッグにも使われるなど、欧州ブランドでもいくつか採用が決まったといいます。
 もう一つ、フィンランドのメッツァグループと、木材原料の環境配慮型のセルロース繊維工場の立ち上げにも参画しているそう。
2. 新たな流通ビジネスへの参入
 さらなるEC強化とともに、伊藤忠の社内ベンチャー「マガシーク」、マクアケと並ぶクラウドファンディング「キャンプファイア」への出資、360度の画像を処理する米国企業「フュージョン」への投資など、新たな取り組みが着々と進められているといいます。
3. リテールサポート事業の提供
 一つはAI採寸技術「ワン・メジャー(1 measure)」を展開する中国企業TOZIと資本業務提携したこと。これはゾゾスーツの高精度版だそう。またもう一つはRFID 非接触管理ICカード導入で、単品管理ができるので在庫管理の一元化につながるといいます。さらに米国JOOR社との資本・業務提携も発表。これはWEB上で受発注ができる展示会で、既に8,600ものブランドが採用しているとか。業務効率化につながり簡潔に作業できるとあって、様々なシナジー効果が期待されているといいます。
 最後に、今後の課題として「個」への対応を挙げたのが印象的でした。
 B to Cの「C」という個人中心時代が到来する中で、「個」をどう束にしてビジネスにつなげていくか、この課題を克服しビジネスの次世代化を進め、繊維産業を衰退産業から脱却させることが重要と強調して締めくくりました。

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2020年3月24日 (火)

2021年春夏コットン素材傾向―PV 及びMUより

 一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース)」の3月17日付けで、柳原美紗子が寄稿した「2021年春夏コットン素材傾向 PREMIERE VISION PARIS 及び MILANO UNICAより」の記事が掲載されました。http://www.cotton.or.jp/pr2020-03-17.htmlをクリックしてご覧ください。

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2020年3月23日 (月)

「盛り」の誕生 女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識

  先般開催の「rooms 40」で、メディア環境学者の久保友香さんによる『「盛り」の誕生 女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』と題した講演会が行われました。
Img_69661  日本学術会議の公開シンポジウム(このブログ2016.7.27付け参照)の折り、久保さんの活動に興味を持った私。昨春、久保さんが出版された著書『「盛り」の誕生』も拝読しました。ここではその一部始終を簡単にまとめてみます。

412yqu7be9l_sx339_bo1204203200_  理系の研究者ながら日本文化に関心を持つようになり、日本文化を数字で解明しようと取り組んでいる久保さん。近年、とくに注目しているのが女の子の「盛り(大量に何かを付け加えること)」の文化だそう。カワイイギャルからヤマンバギャル、インスタ映え、最近では“消えそうな色コーデ”も「盛り」。この現象に共通するのは、盛っている女の子は皆そっくりに見えること。没個性と批判されたり、クリエイテイブとは正反対の扱いを受けることも多かったりするといいます。またもう一つ、「盛り」には実際の姿がどんなものかわからなくさせるところがあること。これについては自己肯定感が日本の女の子は他国に比べて低いのではないかと分析。ユニリーバの調査(2017年)によると、10代の少女たちの93%が自分の見た目に自信がないと答えているそうです。ちなみに他の国々は50%くらいとか。日本では自信のない女の子が圧倒的に多く、これが見た目を隠して盛ってしまうことと関連があるのではないか、とみられているようです。
 「盛り」を研究するようになった経緯については次のように語っています。きっかけとなったのはポップティーン2011年2月号の表紙写真と喜多川歌麿の浮世絵「寛政三美人」が似ていると思ったことから。「寛政三美人」は三人ともそっくりで、何かしら加工が施されているとみていて、源氏物語絵巻の女性も、大正時代の竹久夢二が描く女性もそっくり。こうしたことから日本には「盛る」文化が歴史に深く根付いているのではないかと推察できるといいます。
 この日本の美意識を解き明かそうと、思い立ったのが得意の数学を使って数値化する試み。最初に対象としたのが絵画の構図で、透視図法を基本とする西洋画に対し、あえて透視図法を採り入れない日本画のデフォルメ具合のデータ化にチャレンジしたといいます。
 次に「盛り」の歴史を大きく4期に分類して解説されました。目が盛られて大きくなっていくのが、2期と3期の間の1900年頃からだそう。というのも明治維新後、西洋から新しい化粧道具が入ってきて、それまで白い粉化粧で目を細くしていた女性たちは、アイシャドーやマスカラなどを使った黒化粧をするようになったのです。
 現代に目を移すと、デカ目の始まりはプリクラという「盛り」を自動化したマシーンの登場からで、プリクラはその後、日本の女の子のニーズに合わせて独自に変化していったといいます。
 その歴史を紐解くと、1995年、初登場したのがプリクラ「プリント倶楽部」で、画像処理はほとんどなかったそう。1998年に画像処理が入って来て、美肌・つや髪がもてはやされます。2003年頃から目の強調が始まり、目ぢから期となります。2007年には見るからにデカ目期となり、目はどんどん大きくなり、2011年にピークを迎えて、その後ナチュラル盛り期が到来。大きい彫りの深い目で、陰影でナチュラルにつくるようになったとか。
 さらに「女の子は何故盛るのか」です。これについてはたくさんの女の子たちにインタビューされ、得られた結論が「自分らしくあるため」だったとか。自分らしくとは、そっくりにつくる「盛り」とは真逆です。自分らしい「個性」という言葉にたどり着いたことが不可解に思えたといいます。しかし次第に、盛った目に一人一人の違う個性が見えてきたそうで、コミュニティの中でデカ目を守った上で表現する個性だったと気づかれたとか。そしてそれは日本文化の思想にある「守破離」という考え方に近いと指摘。型を守った上で個性を出す「盛り」は日本的と、改めて納得したと話されました。
 この間、アイメイクレコーダーや「盛り」専用の分析装置の開発に乗り出したそうですが、装置ができ上ったときにはデカ目ブームは終わっていたとか。盛りの計測ができきらない状態が続いているといいます。
 最後に「盛り」の語について、これは割合、最近の言葉であるそう。初めて使われたのは「ランズキ」2003年11月号のプリクラ特集の中でのこと。しかしその前からプリ帖では散見されていて、写真の自分を重要視したことから「盛る」が登場。プリクラがこの言葉を拡散していったといいます。その後2009年カメラ付き携帯で自撮りが盛んになると、つけまつげやカラコンが大流行。目は盛られて大きくなり、2014年頃にピークを迎えると、急速にデカ目ブームは終了。現在はアイメイクコミュニュケ―ションはスマホになり、インスタ映えするように、トータルでシーン全体を盛るようになっていると語られました。
 「盛り」は今もずっと続いています。人気の韓国風オルチャンメイクは「盛り」から来ていますし、日本ではもうやらなくなっている“原宿カワイイ”は世界中に広がっています。既にこの文中でも触れましたが、自分の容姿に自信がない女の子は日本では93%、世界でも50%いて、彼女たちの間ではつくられたビジュアルを評価し合う傾向が強まっているとか。「盛り」はこれからも拡大して、世界の女の子たちを取り込んでいくと思われる、と結論づけて講演を締め括りました。

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2020年3月22日 (日)

「rooms 40」展⑵ ナカダイ× rooms「産廃サミット」

 今回の「rooms 40」でメインテーマの一つが「環境」です。
Img_69121jpg  会場入口付近でドーンと目立っていたのが、「廃棄物を言い訳にしないデザイン展」の巨大看板。そのかなり広いスペースで開催されていたのが、産業廃棄物処理業者「ナカダイ」がプロデュースするイベント「産廃サミット」でした。(これについてはTV東京「ガイアの夜明け」3/17で放映されましたので、ご存知の方も多いと思います。)
  展示されていたのは、廃棄物を再利用したプロダクツです。制作したのは多摩美術大学の学生で、製品販売を手掛けるのが「ナカダイ」の子会社「モノファクトリー」です。
 
 たくさんの展示物の中から、とくに興味深く思った製品をご紹介します。
 
洋服の次のカタチ ― 衣類の廃棄物を傘に作り替える
 これは「衣類廃棄物から傘をつくるサービス」です。傘を衣服と同じような「ファッション用品」として確立させることを目指しているといいます。
Img_69181  傘といえば用が済めば簡単に捨てられてしまうものですね。でももしも傘が衣服と同じ布で作られていたら、傘の立ち位置は洋服により近くなって、傘のイメージが変わってくるのではないか。そんなコンセプトでつくられたのが、この傘だそう。
 確かにこんな風につくられた傘なら、使い終わったものとして放置されている傘の現状を変えることができるかもしれません。発想がすばらしいと思いました。
 
シェルター・キッド Shelter Kid
 未使用のまま廃棄された車のエアバッグ、その量は計り知れません。
 これはそんなエアバッグから生まれた子どもたちの心身を守る防災グッズです。カワイイぬいぐるみは、子どもの分身としてお守りになるようにつくられていて、緊急連絡先を記入するタグもあります。防災頭巾もかぶせてあげたくなる可愛さです。Img_69261

ana - lights
プラスチックごみからつくった照明器具です。
  これはパーツごとに分解し、分別して捨てることができる器具。一つの形のパーツからいろいろなものが作れることをコンセプトに制作したといいます。2_20200324121801 パーツが統一されているので、生産ラインを一本化することができ、生産にかかるエネルギー削減につながるといいます。
 右のものの外にも、様々なライトのデザインを提示していました。

 廃棄物は素材として使える、産廃ゴミにはそういうものがたくさんあって、循環を前提とした社会の仕組みに変換していかなければならない、そんなことを改めて認識したイベントでした。

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2020年3月21日 (土)

「rooms 40」展 ⑴ 楽しくにぎやかにクリエイティブの祭典

 アッシュ・ペー・フランスが主催するクリエイティブの祭典「rooms(ルームス)40」が、先月20~22日、国立代々木競技場 第一体育館に3年ぶりに舞台を戻して、開催されました。東京五輪に向けて改修工事を終えた会場には約550ブランドが集結。新型コロナウィルスの影響で夜のパーティが中止になるなど、一部で自粛ムードはありましたが、参加者は一般消費者も含む25,000人と発表されています。昨年同期は350社の出展、2万人の来場だったとのことですから、今回は大幅に増えたことになります。
 私は2日目に行ったのですが、場内はにぎわっていました。カラフルで楽しいウェアや雑貨が揃い、アート展やトークショーなどのコンテンツも充実、創設20年、40回目の節目にふさわしい合同展だったと思います。
 
ARATAMARIの楽しいパフォーマンス
 ARATAMARIはダンサーやデザイナー、クリエイター達によるエンターテイメント集団で、ブースで楽しいパフォーマンスを繰り広げていました。夜のパーティが無くなって残念でしたが、若い熱気がムンムン伝わって来るルームスらしいイベントでした。
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docomo × rooms 「みる、みられる。」
 国内大手通信キャリアであるドコモが、roomsとコラボレーション。これはネットモラルをアートで警告する「みる、みられる。」というイベントです。
Img_69561jpg  迷彩柄を「ダズル迷彩」と呼ぶアーティスト、松山しげきさんが手がけたアート作品で、ボックス内に入ると距離感覚や進行方向が惑わされます。コミュニケーションのルールやモラルを考え直すきっかけになるものを、というコンセプトでつくられたとか。裏に回るとマジックミラーになっていて、これもビックリ!でした。
 
MOMA Design Storeの先行展示
 ニューヨーク近代美術館(MoMA)のMoMA Design Storeが今春の発売に先駆けて出展していました。
Img_69331  上はラーウィー・ストロームをデザインした、ニコライ・ヴィグ=ハンセンによるポルトガルメイドの手吹きガラスのシリーズ、RaawiiREL(ラーウィー・リラエ)。他にも手作りの陶器作品など、洗練された美しいコレクションを見せていました。

DR まあやデザイン研究所
Img_69391  脳外科医とファッションデザイナーという二つの顔を持つDR まあやさん。
 今シーズンはカラフルながらも落ち着いた感覚のドレスを提案していました。
 
RED PEPPER/インディマークINDIMARK
Img_69531  ジーンズのレッドペッパーがインディマークとともに出展。
 ヴィンテージ感あふれるレディスジーンズが好調の様子です。

ビブレイン Bebrain
Img_69351  和歌山市が本拠地の丸和ニットのブランドです。
 ウェアは、同社が開発した“バランサーキュラー”という丸編みと経編をドッキングさせた特殊な編地でつくられています。
 縫い代のない接ぎ合わせの特殊千鳥ミシンで縫製されているのも特徴。
 確かに軽くて着心地がよさそう。
 今後の成長が期待されます。

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2020年3月20日 (金)

東京ファッション専門学校 ファッションショー 「ルーツ」

 東京ファッション専門学校の学生によるファッションショーが先月20日、銀座松屋で開催されました。
 これは同校2年生の卒業記念のショーです。
Img_68911   1年生が「シャツ」の作品を披露した後、2年生が「ルーツ」をテーマに制作したコレクションを発表しました。
  2年生は海外7か国・地域の出身です。一人ひとりが自身の原点を思わせるような作品をまとって登場。ふるさとへの熱い思いが伝わって来るようでした。
 その堂々のウォーキングぶりにも、目が点!
 右は台湾からのコウ・ペイカさんがデザインした華やかなコーディネート。チャイナ風の花柄の組み合わせが印象的です。

 左下はベトナムのアインさんによるアオザイ風のドレスです。
 右下はミャンマーのス・ミャン・フェーさんのフォーマルなドレスです。Img_68961
Img_69021   
Img_69101   伝統美を今風に、若い感性で表現したショー、一生の思い出になったことでしょう。そう思うと胸がいっぱいになりました。

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2020年3月19日 (木)

21春夏PVパリ(22) PVファブリックの日本企業「丸編ニット」

 最後にPVファブリックで「丸編ニット」分野に出展した日本企業です。

エイガールズ
 客の入りは前回より1割程度少ないとか。とはいえ世界中でビジネスを展開している同社としては、大して気にしていない様子でした。
 今シーズンは「HOPE(希望)」をテーマに、コレクションを構成。そこにはサステナビリティを意識しながらも、もっと自由にファッションを楽しもうという意味が込められているとか。
 Img_58181 新作は、リネン風の表面感で裏にキュプラを使い、滑りをよくしたニット(右)や、和紙使いのカサッとしたタッチのパイル、ラメ糸使いの光るニットなど。
Img_58041  またスポーツの見本市、ISPOにも出展するなど、スポーツ分野への取り組みもスタートさせているといいます。
 小松マテーレのコンブ使いのニットなどチャレンジングで、さすがPVアワードでグランプリを受賞したメーカーと、感心しました。

東光商事
 ブースでは、サステナブルを前面に打ち出していました。
Img_58011  インドのオーガニックコットンや、生分解性のあるポリ乳酸素材、GRS認証のリサイクル素材などです。引き合いが多いのは、ややハリ感とキシミ感のある質感のもの。またワッフル調のものも。
 
カネマサ莫大小
Img_61041Img_61081  前回と比べると来客の入りがよいそうで、これは場所が変わったせいかも、といいます。
 超強撚、超シュリンク加工の麻タッチのコットンニットが好調の様子。
 

ミナミ
 Img_61131 来場者が少なく、前回よりも3割減といい、浮かない表情でした。
 人気はシャカシャカしたリネン混や超強撚の薄地、ド詰めのしっかりしたタイプのものだそう。

宮田毛織工業
Img_61181  来客は例年の2~3割減。
 サステナブルについては、基本と考えているので、あえて打ち出しはしていないといいます。
 バックカット・ジャカードニット、薄地で透けるレース編みのようなニットが好評とか。
 
紀南莫大小工場
Img_60981  来場者は前回に比べ2割少ないとか。
 GOTS認証のオーガニックコットンやリサイクルコットン、ワッフル編みが好調といいます。


森下メリヤス工場
Img_62401  来客は少ないが、数よりも質と割り切っている様子。
 オーガニックコットンやコットン/シルク混が中心。


ヤギ
Img_62471  来場者は前回展の30%減で、とくにアメリカ人が少ないといいます。
 全体に変化はないようで、オーガニックコットンやリサイクル、カシミア混。

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2020年3月18日 (水)

21春夏PVパリ(21) PVファブリックの日本企業「ファンシー」

 次にPVファブリックでホール5の「ファンシー」分野に出展した日本企業です。

<ハイ・ファンシー>
タキヒョー
 来場者は例年よりもやはり少ないといいます。

Img_60791  ブースに入るとまず目に飛び込んできたのが、「サーキュラー・エコノミー・システム」の展示コーナーです。
 中でも注目されたのが「ザ・ニュー・デニム・プロジェクト THE NEW DENIM PROJECT」。これはデニムを裁断した後の残布や再販できない古着、紡績の際に出る落ち綿を再度紡績し、さまざまな商品として生まれ変わらせるというもので、タキヒョーはこれを手掛けるグアテマラの紡績会社アイリステキスタイルと契約し、デニムのアップサイクルを後押ししているといいます。また日本環境設計のポリエステル繊維の回収システム「BRING」とのコラボも訴求、サステナビリティ推進企業の一つであることを印象付けていました。
Img_60801jpg  人気素材としては、英式紡績機が生み出すウールのシリーズ、それに加えて目新しかったのが、職人の手絞りによる本藍染めカゴ染め風のプリント(右)です。
 この他、両面プリントのものや、和紙レザーなど、クラフトタッチの興味深い素材を揃えて、手応えをつかんでいる様子でした。
 
スタイレム (ZEN kiwami コレクション)
  商談件数は、いつもとそれほど変わりないそう。
Img_60841
  トレンドとしては、薄地で、軽く、透けるもの。
 とくに右のような少しだけ表面に変化をつけたオーガンジーやオーガニックコットンの先染め、フリンジ調のカットジャカードなど。

Img_60871  またキュプラやトリアセテート使いの、ミラーのような光沢のシワ加工のもの(右)、透け感を取り入れたものも好評といいます。

 
<プリント>
北高
Img_60961  全体に2~3割、来場数が減ったといいますが---、客足が絶えることはなかったように見受けられました。
 人気は、上のようなバンダナ調のプリント。またアロハ調のものも好まれているといいます。

コッカ
 2日目は盛況だったそう。
Img_60101  綿/麻混やコットン100%のダブルガーゼなどへのプリントが人気。
 とくに目玉は、テキスタイルデザイナーのNAOMI ITO(ナオミ・イトー)によるフレッシュなデザインといいます。

<シルキー>
坪由織物
  最高級のシルク織物で定評のある福井の老舗メーカーです。Img_59681_20200310191501
 今シーズンもオートクチュールのバイヤーが多数押し寄せた模様です。
 その人気ナンバーワンが、右の生地だそう。
 シルクに光るフィルムラメ使いの千鳥格子ジャカード。

Img_59701  また今季はもう一つ、コットンのしっかりとした厚地キャンバス(帆布)を初登場させていました。
  顔料染めでリバーシブル、洗い加工を施しヴィンテージ調に仕上がっています。トレンドエリアにも展示されて、目立っていました。

サンコロナ小田
 前回同様の入りで、中東、とくにUAE、また東欧のバイヤーが多いとのこと。
 Img_59941 今シーズンは、オーガンジーでも華やかなものよりはベーシックなものにこだわって提案。実際、ほんの少し表情のあるナチュラルな印象のものが受けているといいます。
 たとえばアセテート使いで麻調に見せたものなど。またリサイクルポリエステル使いのものも増やしているとか。

宇仁繊維
Img_60021jpg  来客数の落ち込みは1割程度とか。ブースはいつものように賑わっているように見えました。
 ここでの人気は、右のようなサッカーチェックとのこと。

<エンブロイダリー&レース>
リリーレース
 来場者は2~3割減とのこと。
Img_59621  全体に柄物よりは素材の質感に興味が集まっているシーズンで、オーガニックコットンやリサイクルナイロンのレースが人気。
 とはいえメタリックな光りも重要要素といいます。

栄レース
 同社は日本で唯一、リバーレースを手掛けるメーカーです。今期PVパリでは、リバーレース展(このブログ2020.3.12付け)が開催されたこともあり、バイヤーのリバーレースへの注目度は高かったようです。
Img_62521  その多くは自然な花柄のデザイン、またフロッキー使いのものやルーレックス入りのキラキラ光るものも。
 右は、トレンドエリアに出品されていたもの。

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2020年3月17日 (火)

21春夏PVパリ⒇ PVファブリック日本企業「エッセンシャル」

 今シーズン、プルミエール・ヴィジョン(PV)パリの軸となるPVファブリックへの日本企業の出展は、既にこのブログに掲載したアパージーンズウェア(2社)とメゾン・デクセプション(2社)を除くと39社で、出展社数は前回とほぼ同じでした。
 来場者数については、昨年の2~3割減という声が多く聞かれました。PVパリでは終了後の速報で、「今期は平常時の基準から大きく外れた例外的な会期となった」と報告されていますから、致し方ないことと思われます。ただし、こうした状況にもかかわらず、日本企業の中には、前回並みかそれ以上の成果があったというところもありました。危機をどう乗り越えるか、これも受け止め方次第のようです。
 素材提案では、PVパリが今期も大きく打ち出している「スマートクリエーション」の流れもあり、“環境への責任”を加速させている企業が目立っています。
 そのやり方は各社各様です。ここからは素材グループ別に、企業動向や人気素材ご紹介していきましょう。
 まずはホール6の「エッセンシャル」な分野に出展した日本企業から。
 
<スポーツ&テック>
小松マテーレ
 既にこのブログ2020.2.29付けで掲載した「スマートクリエーション」に初出展したように、環境に配慮した新技術の開発に力を入れている小松マテーレ。
Img_5761  今シーズンは「NARRATIVE (ナレイティブ 物語)」をメインテーマに、ブースを展開していました。一つひとつの素材にストーリー性を持たせることにより、より説得力が増すとの考えからとか。提案素材は次の6つにグループ分けされていました。
①アップサイクル : リサイクルベースの加工やオニベジなど。フイルムコーティング素材もバイオベースだそう。
②ファンクショナル : 超耐久撥水加工「ダントツ撥水」中心にウェットスーツ向け素材など。
③ムービング : ストレッチする動きやすい素材。
Img_57871 ④ハイパーナチュラル : 合繊スエードの「コマスエード」や天然繊維風の合繊。
 ⑤フリュイド :
 濡れたような光沢感。
 中でも、右のような海の深みのあるブルーが好評だそう。
Img_57911pg ⑥レリーフ :
 プリントによる立体的な表面感や、シボやシワなどビンテージ調の表情感を演出した素材。
 右のカモフラージュ柄の凹凸もプリントによるものです。

 (PVパリ閉幕後、同社社員の方のコロナウィルス感染のニュースが流れて大変驚きました。事業が再開し通常に戻りますように心より願っています。)

蝶理
Img_62321pg  来客は前回より1割ダウン。
 エコに力を入れていて、「エコ・ブルー」というGRS認証のペットボトル100%リサイクルポリエステル素材を大きく打ち出していました。
右はペットボトル100%のリップストップ。

<シャツ>
桑村繊維 テキスタイル2課
Img_59521  客数はいつもより少なく、商談したのは2日目までで50社ほどとか。
 人気はシンプルな綿/麻混の無地や先染めで、ベージュ系の自然な色合いのもの。
右のようなストライプにドットのプリントも。

<テーラリング(スーツ向け生地)>
ニッケテキスタイル
  来客は例年よりも少し少なく、とくにアメリカ人バイヤーが少ないとか。
Img_62131   原産地認証システム「Zque(ジーキュー)」で 認証されたニュージーランド・メリノのスーツ地が好調。また右のようなアウトドア向け三層の高機能ウール、表ウールで裏ポリエステルのボンディングも人気といいます。

瀧定名古屋 (JA FABRICコレクション)
  来場数はいつもの8掛けといいますが、ビジネスは想Img_62211 像していたよりは良いとのこと。
 「ABYSS BLUE (深淵のブルー)」をテーマに、環境に配慮したエコ・フレンドリーなコレクションを前面に展開していました。素材はコットンタイプのリサイクルポリエステルが中心です。

<プレミアム・リラックス>
柴屋
 今回は来場数が3割ダウン。とはいえ必要な商談には時間がとれてまずまずだったよう。綿/麻中心に、ワッシャー加工のタイプライタークロスや迷彩柄のプリント、パンツ向けツイルが好調といいます。
Img_60421 Img_60451








パノコトレーディング

 オーガニックコットンを手掛ける同社、PVパリは初参加です。Img_62371
 これまでPVニューヨークに出展していたこともあり、今回、新規出展の扱いにならなかったといいます。
  客足は少なく、オリジナルの魅力を複層化していかないと、と話していました。
 

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2020年3月16日 (月)

21春夏PVパリ⒆ 「マルシュ・エ・デマルシュ」展 イベント

 パリ市内にあるパリ装飾芸術美術館(Musee des Arts Decoratif)で今、靴と履物の歴史に焦点を当てた「マルシュ・エ・デマルシュ(Marche et Démarche 歩行と足取り)」展が開催されています。
 プルミエール・ヴィジョン(PV)パリは、この展覧会のメインスポンサーの一つになっているとのことで、フットウェアに関係の深いPVレザーで、レザーのスペシャリストを厳選して紹介するなど、靴にスポットを当てた展示が行われていました。
 また初日、行われた講演会では本展のパリ装飾藝術美術館チーフキュレーターのドゥニ・ブルーナ(Dennis Bruna)氏が登壇。Img_54091 テーマは「ヒールの歴史」で、歴史好きの私にとって大変興味深かったです。ハイヒールの原型となったプラットフォームシューズの見本も見せていただき、印象に残る講演となりました。
 さらにこの日の夜は、同美術館で展覧会鑑賞を兼ねたプライベートパーティも催され、おもてなしに感謝です。
 私は既にこの展覧会を見ていたのですが、再度見逃しをチェックできたことも“幸運"でした。

 本展について、気の付いた事柄を少しご紹介しましょう。

 会場入口でドーンと展示されていたのが、レインボーサンダルの巨大なリプロです。サルヴァトーレ・フェラガモが制作した歴史的なシューズですね。
Img_50871  このレインボーカラーのプラットフォームシューズは、1938年に女優のジュディ・ガーランドのために制作されたものといわれています。ジュディ・ガーランドが映画「オズの魔法使い」の中で歌った「オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方に)」に因んでいることで有名です。
 こんな風なステキなシューズがたくさん見られそうと、ちょっとワクワクします。
 
Img_51751  古いところでは、まず「プーレーヌ」です。
 右は、1420年頃の北イタリアのもので皮革製、中世ヨーロッパで大流行したつま先の極端に長い靴です。
 
 チョピン(chopin)も数点、出品されていました。
 チョピンはハイヒールの原型といわれているシューズで、15世紀のベネツィアに始まり、16世紀、17世紀に流行した女性用プラットフォームシューズの一種です。
Img_51621  右は16世紀のスペインで使用されていたものとか。
 当時流行ったスラッシュ(切れ目)装飾入りです。
 
Img_51661

 チョピンはもともと、泥や路上の土から靴とドレスを保護するための高下駄、あるいはオーバーシューズとして使用されていたといわれています。
 
  それにしてもあまりにも高いチョピンが数点、展示されていて、もうびっくり!
  左はベネツィアの16世紀のチョピンだそう。
  これでは歩けませんね。

 
 
 
Img_51481jpg  そこには日本の履物や、インドや中近東のもの、中国の珍しい纏足の展示室もありました。
 右は、清朝時代の美しい装飾を施した纏足の靴です。かわいいけれど、よちよち歩きしかできない足を思い、胸が痛みました。
 
Img_51251   英国の赤い女性用ハイヒール、1700年。
  シルクの織物とレザー製で、宮廷で履かれたものだそう。
 エレガンスが偲ばれます。
  
Img_57361   フランスのハイヒールで、1720-40年頃のもの。
  皮革にメタリック糸の刺繍入り。
 踵がそれまでのものよりも細く繊細になっています。
   
Img_57561jpg  現代に飛んで、パコ・ラバンヌのオートクチュールで用いられたシューズ。
  1989年秋冬のもの。


  
 Img_57521  2014年の日本人アーティスト、館鼻則孝が花魁の高下駄から着想したというヒールレスシューズも出ていました。
  
 この他、ほんとうに様々。数え切れないほどのたくさんのシューズがあって、とうていお伝えしきれません。
 ぜひご覧ください、と言いたいところですが、22日までですので、もう幕切れですね。

 本展を見て、靴がいつの時代も私たちの憧れをかきたててきたことがわかりました。その豊かなイマジネーションに出会い、靴が持つ創造性を改めて認識したことでした。

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2020年3月15日 (日)

21春夏PVパリ⒅ プルミエール・ヴィジョン・アクセサリー

 「プルミエール・ヴィジョン・アクセサリー」は、プルミエール・ヴィジョン(PV)パリの服飾資材・部材の見本市です。
Acc0238111  今期は282社が、ウェアやレザーグッズ、シューズ、ジュエリー、ランジェリーなどのマーケットに向けて、次のようなカテゴリー別にブースを構えていました。:リボンやコード、レースなどのテキスタイルアクセサリー、ボタン、ファスナーやチェーンなどのプラスチックや金属製のアイテム、ラベル、ハンガーなどのパッケージング、ビーズやフリンジ、造花などのオーナメント、ジュエリーなど。

Acc06441  とくにコスチュームジュエリーについては、出展企業が40社余りと充実。
 右のようにファッションフォーラムが大きく模様替えされたのが印象的です。
 
 今シーズン、アクセサリーは、全般にテクスチャー(材質感)に重きが置かれていたようです。素材の表面感が優先される傾向で、色調は中間色調の穏やかなコントラストのものが多くなっていました。
 テキスタイルアクセサリーでは、レースはレトロ調とエスニック調が2大テーマとされ、超軽量の繊細なもの、またラフィア使い、ラメ入りも人気といいます。
 刺繍は花びらが盛り上がっている花やパッド入りのデザインなど、立体的な構図のもの。また幾何学的な黒、白、金、モダンなクリスタルからカラフルなトロピカル調のものも見られました。
 ボタンでは、リサイクルが浮上。リサイクル素材で作られたまだらな大理石状のものや、斑点のあるボタンなどが増加。またバイオポリマーの台頭も注目されます。
 
 今期、出展していた日本企業は下記2社のみでした。
 
サクラレース SAKURA LACE
Img_61971  「サクラレース」の名称は海外向け、日本では「落合レース」です。
 前回と比べ、新型コロナウィルスの影響で来場者は3割減とか。
  人気はモノフィラメントのナイロンのトーションレースや、Img_61981 繊細なハシゴレース、リサイクルコットン使いや、ラメやレーヨン糸による光るブレードなど。
 右は、クラッシュした蜘蛛の巣のようなシルバーラメ入りのレース。

カワイイレース KAWAII LACE
 「カワイイレース 」も日本では「岩井レース」で知られています。最高品質のカレー産リバーレースを取り扱っていることでも有名です。ちなみにリバーレースについては、今回のPVパリの展覧会記事(このブログ3月12日付け)をご参照ください。
Img_62091   今シーズンもコットンのトーションレースやシルク、リネン、和紙にラメコーティングなどを揃えて多彩に提案。とはいえコロナウィルスの感染拡大で、来場者がいつもの1/3に激減したそうで、ちょっと残念な風景でした。

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2020年3月14日 (土)

21春夏PVパリ⒄ 「PVデザインズ」日本への高い関心

 プルミエール・ヴィジョン(PV)パリのテキスタイルデザインの見本市「PVデザインズ」では、日本への関心の高さがうかがわれました。
 
Photospvfevrier2020alexgallosi21431  ファッションフォーラムでは、“ジャパニーズ・オリガミ” のワークショップが連日、開かれていたようです。
 右のように、折り鶴など多彩なオリガミがフォーラムを飾っていました。 
 
 「PVデザインズ」に出展したのは世界各国222のデザインスタジオで、日本からも下記の二社が参加、いずれも京都のアトリエでした。
 
アディクト ADDICT
 日本の図案の反響を知りたいと、新規出展したといいます。来場者は期待していた7掛けくらいで少なかったそうですが、手応えはあったとのことでした。
Img_64441
  とくにキモノの帯地を中心とするビンテージ・シリーズや、楽しいポップなものが好評だったといいます。

ニックス NIX
 前回展にも出展していた京都のアトリエです。アパレル及びホームテキスタイルのオリジナルデザインを提案していました。
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 自然の風景を写したパターンや、水墨画のようなデザインなど、日本的なものに引き合いが多いといいます。

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2020年3月13日 (金)

21春夏PVパリ ⒃ 「クレージー・デザインズ・マーケット」

 図案とテキスタイルデザインのマーケットに特化した「PVデザインズ」。そのファッションフォーラムは、毎シーズン、出展アトリエの作品の魅力を引き出す展示で注目されます。
  今期は「クレージー・デザインズ・マーケット」と題した構成で、多彩な文化を反映する刺激に満ちた内容になっていました。
Fd2017811
 2021年春夏は、環境への責任とともに感性豊かなファッションの季節になるとみられています。これを予感させるように、パターンは新しいグラフィックやジオメトリー、ピュアな本質指向を背景に、アート性の高いグラフィカルな表現力のあるものが追求されています。
 
 フォーラムで見られた下記、6つのテーマをご紹介します。

ナリッシング・ネイチャー Nourishing Nature
Img_64541  活き活きとした自然の息吹。新鮮なフルーツサラダ、またX線画像に見るような自然も。

インベイジブ・フラワー Invasive Flowers
Img_6473jpg1  花がスペースを埋め、色とりどりの花びらが重なり、広がる、まさに花尽くし。

単純化されたジオメトリー Simplified Geometries
Img_64561  グラフィックが簡素化されて、角の丸い、より柔らかい印象のジオメトリーへ。

エスニック・コラージュ Ethnic Collage
Img_64621  民族のストーリーを図案化した、切り絵を思わせるようなアブストラクトなコラージュ。

絵筆のストローク Pictorial Strokes
Img_64581  ペイントやパステル、鉛筆描きなど、動きのある線で刻印された形状のグラフィック。

空白スペース  Shaping absent space
Img_64641  余剰を削減し、空白のスペースを活用してより自由に、よりピュアなビジュアルを求めるデザイン。

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2020年3月12日 (木)

21春夏PVパリ⒂「ネクストレベル、リバーレースの未来」

 プルミエール・ヴィジョン(PV)パリで、レース工芸に捧げられた展覧会「ネクストレベル、リバーレースの未来」展が開かれました。本展は、「ザ・レース・レビュー」展という、リバーレースの伝統を継承する北フランスのカレーとコードリーの14の工房が参加する巡回展と、「メゾン・デクセプション」に出展している高度な仕上げ加工やレースのアトリエとのコラボレーションで実現したものといいます。
Fd119961  会場は「メゾン・デクセプション」エリアの外側です。同エリアに招待されていない来場者も伝統的なレースの美を楽しめるようになっていました。
 
 ところでリバーレースとは、19世紀初めにイギリスのジョン・リバーが開発したというリバー編機で作られるレースです。この編機は1987年に製造が終了、今では大変希少な機械となっていて、カレーとコードリーにその8割が現存しているといいます。この地域で産出されるリバーレースには産地証明が発行され、産地の保護が図られているとか。
 ちなみに日本ではPVアクセサリーに出展している岩井レースが取り扱っています。

 極細の糸を使い、複雑な構造にデザインされたリバーレースは、レースの中でもっとも格調高いと言われているレースです。

Fd2030051  上は、繊細でイノセントな雰囲気のリバーレース。

Img_53211_20200306115901  上の華やかなドレスは、フレンチカンカンをヒントにデザインされたとか。

Img_53271  右は、老舗メーカーのSOPHIE HALLETE(ソフィアレット)社のレースです。
 
 その繊細で優美な美を堪能した展覧会でした。

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2020年3月11日 (水)

21春夏PVパリ⒁ 「メゾン・デクセプション」職人技の世界

   プルミエールヴィジョン(PV)パリの2月展で、毎年開設される「メゾン・デクセプション Maison d'exceptions」。ここは並外れた匠の技や非凡な革新技術を完璧にマスターしているアトリエを世界各地からピックアップして紹介するエリアです。まさに繊細で高度な職人技の世界であり、招待された来場者のみに門戸が開かれています。
Fd20292811
 今期は、会場が前年までのPVレザーのホール3からPVファブリックのホール6に移動して開催されました。
  
 出展したのは世界各国24の工房です。日本からの参加は下記2社で、昨年よりも4社少なくなり少し残念でした。

OMIYA CONNECT オーミヤ・コネクト
  “京組み紐” の京都の近江屋が、今回は「オーミヤ・コネクト」の名称で出展されていました。Img_53081jpg  草履の鼻緒などによく使われているというトーション組み紐で、細幅のものから幅3cmの広いものなど様々。多彩なデザインの組み紐とその楽しい使い方も紹介していました。

Fd20301511  上のように、スニーカーの紐に使用するアイデアもあり、来場者の目を惹いていました。

AMAIKE TEXTILE INDUSTRY 天池合繊
 同社の目に見えないほど極細のポリエステルフィラメント糸使いのスーパーオーガンザ、“天女の羽衣”は世界的に有名です。
Img_53041  今回はその高度なテクノロジーを活かした新素材、“ダイナミックグラデーション”を提案していました。これは緯糸に織り込んだ極細シルクの分量をグラデーション状に入れた織物です。
 二つの光沢と質感を楽しめるとあって、人気の商品。それにしてもあまりの美しさにうっとり!

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2020年3月10日 (火)

21春夏PVパリ ⒀ 「アパージーンズウェア」エリア

  日本ではジーンズ離れが起きているとはいえ、世界的にはジーンズ市場は巨大です。プルミエール・ヴィジョン(PV)パリのPV ファブリックでは、デニムのプロが集結する「アパージーンズウェア UPPER JEANSWEAR」エリアを開催するなどして、力を入れています。
Fd2037061jpg
 会場ではPVファッションチームによるデニムのイノベーションに関するトークイベントも行われました。その概略は次のようです。
 まずは製造工程におけるサステナビリティの話から。コットンだけではなくリネンやヘンプといったエコ・フレンドリーな素材や生分解性のある素材使い、水の削減や染色・仕上げに使用する薬品の削減、コットンの廃棄物を利用するリサイクルコットンへのアプローチなどが語られました。
 次に2021年春夏デニムの提案です。目新しいものとして、ナチュラルなペールカラーやカラーのグラデーション、ハニカムやバスケット織、ヘリンボンなどの織り組織、生な自然を感じさせる不規則な質感、またそれとは逆にソフトな光沢のあるクオリティのものなどが紹介されました。
 
 今期「アパージーンズウェア」に出展した企業は16社、内日本企業は下記2社で、いずれもCOTTON USAライセンシーです。
 
クロキ
Img_54601jpg  今回はとくに環境への取り組み、太陽光発電設備を取り入れた工場や水質汚染のない水処理システムなどを、パネルでアピールしていたのが印象的です。

日本綿布
Photospvfevrier2020alexgallosi01841  オーセンティックなものからセルビッチ、ファンシーなジャカードの“趣味の布” まで、幅広く取り揃えています。商談も暇ないといった様子。ビジネスは大変順調と話していました。

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2020年3月 9日 (月)

21春夏PVパリ⑿ 「ヤーンとニットウェア」フォーラム

 プルミエール・ヴィジョン(PV)パリの「ヤーンとニットウェア」フォーラムには、出展各社選りすぐりのニット用ヤーンや横編みニットウェアが展示されています。  Sk43790copie1  上は、そのインデックスコーナーの写真です。
 
 フォーラム内部では、2021年春夏向け横編みニットウェアのトレンドが下記3つ紹介されていました。いずれも“動き” が最重要です。

動きのシンプルさ Simplicity in motion
Img_60611  見た目簡素と美的アプローチの組み合わせ。
Img_60511  多目的に使える新しいミニマルのアイデアでありエコにつながるコンセプト。
  洗練されたダブルフェイスや小柄のジャカード、マイクロレリーフ、リブ、目立たない透かし模様など。

動きのあるスキル  Skills in motion
 Img_60491  機能性と魅惑的な側面を結びつける野心的なアプローチ。
  Img_60631 職人の本格的ノウハウと技術革新の融合により変容するニット。
 またリサイクルやアップサイクリング、手編みの精神、植物の世界をイメージさせるニットも。

動いている表面 Surface in motion
Img_60591_20200305133901   視覚的および触覚的なニットで、均一性とは対峙するもの。
  Img_60551 流動感や、動きのある表面を演出するテクスチャー、波立つレリーフ、きらめく光の反射、装飾的なステッチ、スペースダイ(絣染め)による色彩効果など。

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