2019年2月11日 (月)

ミラノ・ウニカ ⑶ イタリアのテキスタイル産業は安定基調

 この2月、日欧EPA(経済連携協定)が発効されました。これにより繊維製品では輸出入における関税が即時撤廃されたのです。EUとくにイタリアと日本の距離がより近くなりました。
 そこでイタリアのテキスタイル産業の動向を、ミラノ・ウニカ(略称MU)のリリースに掲載されたイタリア総連盟ファッション研究センターが行った推計から簡単にお伝えします。

 イタリアのテキスタイル産業の2018年売上高は78.6億ユーロで安定基調にあるといいます。それは輸入が減少(5.9%減)し、輸出が微増(0.3%増)したからで、これにより貿易収支の黒字額が5.5%増と大きく増えたことが挙げられています。
 イタリア製テキスタイルの輸出相手国では、香港と中国が経済の鈍化の影響はあるものの、それぞれ6.1%と3.0%増加して、トップの座を守っています。日本も11位で8.6%増、逆に減少したのはアメリカやドイツ、スペイン、英国などです。
 イタリア製テキスタイルの輸入相手国では、中国とトルコが減少しています。とはいえ両国だけで45%以上を占めるそうです。日本からの輸入は15.5%増と大幅に増えていて、全体の12位です。今後さらに増えることを期待したいですね。

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 上は調査した部門ごとの生産高を、図に表したものです。
 全体にイタリアは毛織物の割合が大きく、テキスタイルの輸出でも毛織物が梳毛・紡毛とも伸びているといいます。綿織物はニット生地と同様、減少していて減少幅も二桁台とか。イタリアは毛織物の国であることを改めて理解しました。

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2019年2月10日 (日)

ミラノ・ウニカ⑵ 日本パビリオン出展10回目記念イベント

 今期ミラノ・ウニカ(略称MU)で、ジャパン・オブザーバトリー(日本パビリオン)は出展10回目の節目のシーズンを迎えたといいます。あれから5年の歳月が流れたとは、月日の経つのは早いものです。今ではMUの顔の一つとしてなくてはならない存在になっています。
 これを記念して初日の5日、次の二つのイベントが行われました。
 一つは連続出展者へ表彰式です。
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 宇仁繊維、スタイレム、東レ株式会社、古橋織布、八木通商の5社に、それぞれトロフィーが贈られました。

 もう一つはこの日の夕べに開催されたMUと共同企画のレセプションです。
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 冒頭、スライショーで過去9回を振り返りながら、和太鼓が演奏されました。
 和太鼓のパフォーマンスは力強く、なかなか格好良かったです。

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 この後、ポワーラMU会長や三宅理事長ら、関係者全員が法被をまとって登場。樽酒鏡開きが催されました。
 祝杯を上げ、つめかけた大勢の来場者に和テイストのフィンガーフードと日本酒がふるまわれ、日本ならではのひとときを楽しみました。

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2019年2月 9日 (土)

ミラノ・ウニカ⑴ 開幕式 サステナビリティとe-milanounica

 2020年春夏ファッションテキスタイルの見本市、第28回ミラノ・ウニカ(MILANO UNICA  略してMU)が、この5~7日、ミラノのフィエラ・ロー会場にて開催されました。
Img_13021jpg  出展社は421社でそのうちの約20%にあたる80社がイタリア以外の外国企業とのことです。これに日本と韓国の出展社、それぞれ31社と15社を加えると、参加出展社の総数は昨年2月展並みの467社、また来場社数も約6,000社と昨年2月展とほぼ同じレベルと発表されています。(雰囲気としてはこの数よりも少ない感じでしたが---。)

 開幕式では、MU会長のエルコレ・ポッド・ポワーラ氏が挨拶、その後シンポジウムが行われました。モデレーターはポワーラ氏、パネリストはEuratexサステナブルビジネスの責任者マウロ・スカーリア氏、ピッティ・イマージネ代表取締役ラッファエッロ・ナポレオーネ氏、ICE理事長ロベルト・ルオンゴ氏の各氏です。
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 シンポジウムでは大きく二つのテーマが取り上げられました。
 一つは、前回から続くサステナビリティを掘り下げた“プロセスの革新”です。とくに今回は環境保護を目指す生産組織の役割がクローズアップされました。そのポイントは、これまでの製品の持続可能性を追求する段階から、より発展した経営プロセスや機能の持続可能性という総合的な追求へと舵を切ることといいます。

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 トレンドエリアに隣接して開設された“サステナビリティ・プロジェクト”はそのライトモチーフ(上の写真)です。3回目を迎えて、約120社から総数約700点のテキスタイルと服飾付属品のサンプルが展示される中、長期的な目標や改良の課題、モニタリングやレポート計画の設定、持続可能な統合的経営システムの採用を進めている企業にスポットが当てられました。データによるとそうした企業は、危険な化学物質を用いない生産工程(65%以上)や、循環的な生産モデルの採用(20%以上)、生産プロセスやエネルギー、水の節約の統合的管理への先進的取り組み(33%以上)を実施しているといいます。
 ここではサステナビリティを広義でとらえることの重要性が改めて指摘されました。オーガニック素材やリサイクル合繊とかバイオ合繊の使用は、サステナビリティの一部として大切です。しかしそれ以上に肝要なのが、原料から製品に至るまでの工程や透明なトレーサビリティ(追跡可能性)、労働環境などを含む全体への考慮といいます。
 これからは循環型社会という考え方を、つくり手から使い手まで、広く認識していく必要があると強調し締めくくりました。

 もう一つは 、新たに立ち上げたマーケットプレイス“ e-milanounica”のトピックです。いつでもどこでもどんなデバイスからもアクセス可能なデジタル・プラットホーム で、このプロジェクト自体は2年以上前にMU365として構想されていました。このほど改めて、MUとピッティ・インマージネの間のシステム・パートナーシップのもとで実現したものといいます。
 サイトはMUの今会期終了後の8日、パイロット版がスタートし、2019年7月には完全版が公開される予定になっています。eコマースではありませんが、B to B(企業間取引)の情報ツールとしてバイヤーが事前に生地をチェックできるメリットがあります。
 現在60社が参加しているとのこと。MU出展社を対象に、オンラインへの生地サンプルの掲載は一社20点まで、また撮影も無償で行われるといいます。日本の出展企業はまだ準備不足のようでしたが、マーケティングやプロモーションなどあらゆる側面からバックアップが得られそう。今後の展開が期待されます。

 最後に、日本ファッションウィーク推進機構(JFW)の三宅正彦理事長が登壇しました。
043_cerimonia_inaugurale_4500px_mu2 今回で出展10回目を迎えた日本パビリオンへの感謝の念を述べられ、「日本はハイテクとローテクの高い複合技術を持っています。日本人の繊細な感性や生産現場のモラルの高さに支えられてつくられた日本独自の生地を触りに、日本パビリオンにぜひ足を運んでいただきたい」と語られていたのが印象的でした。

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2019年2月 8日 (金)

世界最大級のスポーツ見本市 ISPOミュンヘンを訪れて 

 今、スポーツが世界的なムーブメントを起こしています。そこで今回の欧州出張ではミラノへ行く前日の4日、ミュンヘンに立ち寄りました。ちょうどこの時期、世界最大級のスポーツ用品の見本市「ISPO(イスポ)ミュンヘン」が開催されていたからです。
 ミュンヘン空港は大雪が降った後で、一面の銀世界でした。雪をかぶった木々が朝日で輝いて見えました。
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 会場のメッセ・ミュンヘンはモダンなつくりで、何といってもその巨大さに圧倒されます。総面積は34万㎡(東京ドーム7個分、パリ・ノール見本市会場をすべて使ったときより広い)とか。ここに昨年実績で世界の50ヶ国以上、約2,800ものブランドが出展し、84,000人が来場したといいます。(なお終了後のプレスリリースによると今回の来場者は80,000人と発表されています。)場内にはスノースポーツ、アウトドア、ヘルス&フィットネス、アーバン、チームスポーツ、ビジョン、トレンド、イノベーション&インダストリーサービス、製造&サプライヤのエリアがあり、出展社のブースも一つひとつが大きいのです。初めて訪れた私でしたが、とうてい一日では回り切れません。面白そうなところを覗いてみただけでしたけれど、話に聞いていたこのスポーツイベントISPOのスゴさを体感しました。

 私の興味はやはり日本のメーカーです。全体に日本からの出展が目立っていました。入口付近にかかっていた大型ポスターも、日本企業のものが多かったです。

Img_06411  東レのDermizax(ダーミザックス 高機能膜により最高レベルの防水性、透湿性、低結露性を達成したラミネート素材 <写真上>)や、Img_06151jpg 帝人のNanofront(ナノフロント 髪の毛の7500分の1の細さのマイクロファイバー<写真右の手袋は本物のスエード革そっくり!>)、旭化成のROICA(ロイカ  ストレッチファイバー)、YKKのファスナー、島精機の横編み機が目につきます。シンドークラフトエボ田村駒なども大きなブースを構えて最新素材をアピールしていました。

 中でも私が注目したのがISPOアワードです。ゴールドウインがスノースポーツ分野でISPOアワード金賞を受賞しました。これは昨年に続いて二度目の受賞です。
 Img_06401  ゴールドウインのエントランスでは、受賞した女性用スキージャケット「G-Fides Jacket(ジーフィーデスジャケット)」が展示されていました。襟元を包み込むような前立てなど、体を守る信頼感のあるデザイン性と、インナー素材に環境負荷の少ないリサイクルダウン「グリーンダウン」を使用していることも高く評価されたようです。

 またデサントの「水沢ダウン」もアーバン分野でまたしても2019ISPOアワード金賞を受賞しています。これはISPOでもう何度も金賞を受賞している有名なジャケットです。

  さらに釣り具のダイワのファッションブランド、ディーベック(D-Vec)のレインジャカードジャケットも、アウトドア部門アパレルでWINNERを受賞しました。これは同社初の快挙です。日本の技術の高さを世界にまたしても知らしめたと言えるでしょう。

 もう一つ、ブースで目にしたのが、J-ヴィレッジです。
Img_06561  ここではタキヒョーが、アウトドアスポーツ素材としてエコ・フレンドリーを打ち出していました。コットンや麻、ウールといった自然素材使いで差別化をアピールしていたのが印象的です。

Img_06551  J-ヴィレッジではもう一つ、ミツヤコーポレーションのTriporous(トリポーラス)にも目がいきました。これはSONY(ソニー)が稲の籾殻(もみがら)から開発した多孔質炭素材料で、真っ黒なワタ状の繊維も展示されていました。活性炭以上に強力な消臭効果があるそうです。しかも原料は廃棄された籾殻ということで、環境配慮も訴求していました。

 ISPOの新しい取り組みとしてE-スポーツの展示ホールも、人気を集めていました。

Img_06871  上はその一つで床のマッピングをプレーヤーが追いかけるゲームです。E-スポーツにもいろいろあるのですね。ほんとうにびっくりです。

Img_08301  トレンドエリアのテックストレンドコーナーも充実した展示内容でした。
 ここではシーズン別にメガトレンドのテーマだけお伝えします。ISPOのHPではカラーやテキスタイルが詳細に紹介されています。
 2020春夏は、エモーション(EMOTION)、ビッグバン( BIG-BANG)、オールド・スクール(OLD SCHOOL)。
 2020-21秋冬は、スマート(SMART)、ビリーブ(BELIEVE)、エモーション(EMOTION)。

 早くも2021年に向けたトレンドも出ていました。
 2021春夏は、ストリーム(STREAM  AIやロボテックス)、サイケ(PSYCHED  サイケデリック調)、バリュー(VALUES  ビンテージの価値)。
 2021-22秋冬は、コード(CODE  デジタルなライフスタイル)、モジョ(MOJO  サステナビリティへの新しいアプローチ)、フリー・フロー(FREE FLOW  国を超えてシェアリングへの潮流)。

Img_07991  上は今季2020-21秋冬トレンドのトップ10コーナーです。白木の舟型の台がセクター別に10台並び、その上にトレンド・ベストと思われる生地が展示されていました。セクターは次のようです。ベース・レイヤー、セカンド・レイヤー、アウター・レイヤー、インシュレーション、エコ、ストリート・スポーツ、メンブランス&コーティング、ソフト・エキップメント、トリム&アクセサリー。
 全般に、サステナビリティやハイブリッド・ナチュラルファイバー志向で、カラーやプリント、テキスチャーでクリエーションをアップデートする方向。温度・湿度の調節や消臭・抗菌、パワーストレッチ、強度、速乾など様々な機能でパフォーマンス性を上げたテキスタイルが人気となっていました。
 Img_07311_2 ものづくりの現場を再現したコーナー展示も見られました。

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2019年2月 7日 (木)

目白ファッション&アートカレッジ 80周年記念パーティ

 学校法人ミネルヴァ学園目白ファッション&アートカレッジが創立80周年を記念して、この2日、華やかなパーティを東京・青山スパイラルホールにて開催しました。ドレスコードが設定されたこともあり、会場は普段と違って、イブニングドレス姿やタキシードスタイルの紳士・淑女でいっぱい!

Img_0580  何と言ってもパーティのピークは小嶋昭彦理事長・校長ご夫妻のダンスでした。
 相当練習されたのでしょう。ライブバンドのミュージックに乗ってダンスされる姿は、ほんとうにすてきでした。

 同校の卒業生で「モトナリオノ(motonariono)」ブランドを手掛ける、ファッションデザイナーの小野原誠さんのコレクションも披露されました。
 女性心をくすぐるような素晴らしいドレスが次々と登場し、さすがの実力!
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 冒頭に行われた学生作品も、そのクオリティの高さにびっくり!
 アートなオリジナリティにあふれていると同時に、実際の商品として扱えるリアルクローズに仕上がっていました。
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 これも小嶋先生を始めご関係の皆様のご努力の賜物です。80周年、心より祝福申し上げます。
 思い出に残るスペクタクルな夜を堪能し、お招きに感謝しつつ---、ますますの発展を祈って会場を後にしました。

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2019年2月 6日 (水)

大阪・泉州こだわりタオル展 「アクア・フィニッシュ」訴求

 大阪・泉州の最高級タオルが一堂に勢揃いする「大阪・泉州こだわりタオル展」が、この1日と2日に東京駅前の丸キューブで開催されました。
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  この泉州・泉佐野市周辺は日本タオル産業発祥の地であるそう。今回はその伝統を改めて打ち出していました。それは泉州ならではの後晒しタオルで、豊かな伏流水を使って繰り返し洗浄し、高吸水なタオルに仕上げるという製法です。「アクア・フィニッシュ」の名称で訴求していたのが印象的です。

Img_05101  大阪府出身で2019準ミス・インターナショナル日本代表となった寺西麻帆さんとのミニトークも開催されました。寺西さんは、タオルの始まりが手ぬぐいにあったことに驚かれていた様子でした。泉州タオルを実家に持ち帰って手ぬぐいとサイズを比較したら全く同じだった、などと楽しそうにタオル談義されていました。

Img_05021  会場で目に付いたのがツバメタオルのコーナーで「ファノン」。水溶性ビニロンを用いない無撚糸で織り上げたという、ふわふわの肌に優しいタオルです。

Img_05131jpg  また「クレディア」は、スーピマ綿を使用した、精紡交撚の極甘撚り糸使い。軽くボリュームがあって、機能的な使いやすさと優美さのあるタオルです。

 この他様々な新作が展示されていました。
 アンケートに答えるとタオルをプレゼントしてもらえるサービスもあって、にぎやかな会場風景でした。

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2019年2月 5日 (火)

文化ファッション大学院大学ファッションウィーク

 今年もファッション分野に特化した独立大学院、文化ファッション大学院大学のファッションウィーク(BFGU FW)」にご招待していただきました。
 まずシンポジウムが行われ、「変革するファッション・プラットフォーム」をテーマに、話題のプラットフォーム・ビジネスを展開する企業の代表や、モデレーターの文化ファッション大学院大学ファッションマネージメント専攻教授 首藤眞一氏が登壇しました。
Img_04241_2  パネリストはアマゾンジャパンのバイスプレジデント、ファッション事業部門 統括事業本部長のジェームス・ピータース氏、エアークローゼットの代表取締役兼CEOの天沼 聡氏、それにシタテルの代表取締役兼CEOの河野秀和氏です。
 最初にジェームス・ピータース氏が、アマゾンの3つの柱という、品揃えと価格、最高のカスタマーサービスについてスピーチ。ファッション分野での成長も著しく、取引ブランドは2018年、1,000社以上といいます。
 次に天沼 聡氏が、これまでにない洋服と出会うシェアリングの楽しさを、最後に河野秀和氏が衣服生産のプラットフォームについて述べられ、近未来のファッションビジネスの世界をディスカッション。
 時代は今、大きく変わろうとしていることを改めて感じさせられました。

 次にファッションデザインコース2年次修了のファッションショーが行われました。
 一人ひとりがテーマを持ち、作品を発表するランウェイ形式です。10名のうち9人が外国人で、日本人デザイナーは、唯一人、石川智弘さんだけでした。

Img_04631 上は石川智弘さんの作品、“IF I MOVED ME”。不完全のバランスが見事でした。

Img_04781jpg  上はペンウォンシリペンワディさんの“KINOKO”テーマの楽しい作品です。

Img_04911  全体にレベルの高い、素晴らしいコレクションで、感銘しました。

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2019年2月 4日 (月)

播州織総合素材展2019 ⑵ 播州織コレクション・ショー

 先般の「播州織総合素材展2019」では、ブース展示ともに「播州織コレクション2019」のファッションショーが行われました。
 デザイナーは、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会に所属する3名です。播州織を使用した製品を試作し、発表しました。

ELZA WINKLER(エルザ ウィンクラー) 中井英一朗
 古典的、伝統的な視点に立ち、服としての完成度に最大級のこだわりを持っているというデザイナーの中井氏です。先染めのストライプ地をエレガントで美しいシルエットのドレスに仕上げていました。
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ARCH∧BES(アークビス) 丸谷 宏

 播州織のアーカイブ作品を基に現代的に再構築した新しいスタイリングを提案しています。
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∧TSUSHI N∧K∧SHIM∧(アツシ ナカシマ) 中島 篤

 伝統的な生地にモダンなデザインを掛け合わせたり、反対に近未来的な生地にクラシックなパターンを用いたり、オリジナリティを彷彿させるコレクションでした。
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  さらに、もう一つ、繊維産学協議会の産学コラボレーション事業で播州産地が取り上げられたことから、審査を通過した学生作品も披露されました。
Img_04141  上は最優秀賞に選ばれた文化服装学院のアスク/ASKと題したコレクションです。異常気象など最近の環境の変化を警告していました。このブログ2018.12.22付け記事もご参照ください。

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2019年2月 3日 (日)

播州織総合素材展2019 ⑴ 「先染めに魅せられて」

 兵庫県北播磨地域(西脇市、加西市、加東市、丹波市、多可町)で江戸時代から育まれてきた先染め織物が「播州織」です。その「播州織総合素材展2019」が、1月29日~30日、東京・秋葉原のアキバスクエアで開催されました。22社・団体が「先染めに魅せられて」をテーマに出展し、ブース展示とともに、ファッションショーを併催、産学コラボレーション事業の学生作品展もあり、産地の総力を結集して見せた展示会でした。

Img_04101  上は、播州織の新商品試作生地コーナーです。「進化 evolution」と題して、サステナブル(持続可能)、かつクリエイティブ(創造的)な新作が展示されていました。たて糸やよこ糸で変化をつけたり、ドビーやジャカード、ファンシーカットなどで表面感のある織組織にしたり、加工技術を駆使したり、一点一点に、表情にこだわりが感じられて印象的でした。

 出展企業のブースをいくつかご紹介します。
ozawa (オザワ)
 創業100年を節目に「オザワ繊維株式会社」から「株式会社ozawa」に社名を変更。これをきっかけに、新しい発想の商品づくりにチャレンジされています。それが播州織のストールで、テーマはフランスのワインの銘醸地「テロワール(Terroirs )」。世界最高峰と評されるワインの産地であるフランス・ブルゴーニュとシャンパーニュの巨大な地図をプリントした大判ストールが所狭しとディスプレーされていました。素材はシルク/綿のちりめんのような表面感のある生地で、何とも優美! 価格は48,000円で、国内でもまたフランスでも人気とのことでした。
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服部テキスタイル
 350cmを超える広幅の高級ホテルリネンを国内で一貫生産している、日本で数少ないホテルリネンのメーカーといいます。高級細番手高密度の綿100%ベッドリネンや、先染めヨーロッパリネンなど、想像を超える超高級品を生産されていて、ラグジュアリーなホテルに製品を供給しているとか。エジプト超長綿の「410TC」と表示された80番手糸使い、密度250×80の生地は、ほんとうにしなやかでびっくり!しました。
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東播染工
 若手テキスタイルデザイナー6人展「ニ・ナウ」(このブログ2018.11.29付け参照)でおなじみの同社です。今回は「アース&クラフツ」をテーマに、オリジナリティの高い生地を見せていました。とくに生成りを活かしたものや染色加工にサステナブルを意識した提案が興味深かったです。
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カゲヤマ
 同社オリジナルのストック生地は、約400品番(2,000点)あり、1反から販売・出荷が可能だそう。Img_04021「展示会ベースで数量が見込みにくい」、「基本ロットに満たない」といった悩みを抱えたバイヤーに、それぞれのニーズに合った生産システムを提案しているといいます。
 右は今季人気というアフガンチェックジャカードです。綿100%。

島田製織
 綿細番手のバリエーションの豊かさで定評のある同社。 今回は日本の職人の技が詰まった伝統的な素材、Img_03461jpgよろけ織やしじら織などをベースに開発した新素材が注目されます。またファクトリーブランドの”hatsutoki”も新作を発表。
 生地は全てバイオーダーでの生産だそうで、オリジナルを一緒につくっていきましょう、と呼びかけています。

桑村繊維
 多彩な先染めを提案されています。
Img_03951  今回は、製品の写真付きサンプル・シートを使って紹介していたのが目に留まりました。バイヤーにとってわかりやすい、これも一つの良い方法ですね。

藤井福織布
 創業75年を越えるジャカード織を中心とした織物工場で、宇仁繊維と提携して生地を販売されています。
Img_03511 今シーズンはとくにカットジャカードが人気のようです。
 右のような洗練された小粋な葉柄など、ドレスにぴったりなものがたくさん展示されていました。

丸和商事
 同社グループの元となる植山織物の創業から70周年を迎えたシャツ生地メーカーです。プルミエールヴィジョン・パリに出展し、Img_03561jpg表情豊かな風合いで人気を集めています。
 今回も伝統のチェックに刺繍を施すなど、仕上げに工夫を凝らした先染めの提案が人目を惹いていました。

丸萬
 明治34年の創業といいますから播州産地ではスゴイ老舗。様々な試練を乗り越えて現在、播州織をリードする素晴らしい素材を生み出している注目のメーカーです。

Img_03371  今回もブースでは、クリエイティビティあふれる大胆なジャカード織を多数揃えて提案していました。

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2019年2月 2日 (土)

第5回ウェアラブルEXPO⑷ AIはビジネスをどう変えるか

 先般開催されたウェアラブルEXPOでのセミナーで、日立製作所フェロー 理事 矢野 和男氏による特別講演が行われました。
Img_01501  テーマは「AI(人工知能)はビジネスをどう変えるか」です。最近、AIで仕事がなくなるなどと言われるようになり、この問題への関心が高まっています。私も興味津々、受講しました。

 前半はAIの本質についてです。これまでは全てにおいて標準化が重要なテーマでしたけれども、これからは「ルール志向からアウトカム志向へ」変化する時代となっていく。こうした様々な変化に適応するにはAIがもっとも適しているといいます。
 アルファ碁が人間を制したように、AIは自ら学習して進化する頭脳になっていくというのです。ブランコや鉄棒をするAIなど、そのいくつかの例を動画で見せていただき、その能力に驚嘆させられました。倦まず弛まず同じことを繰り返していくうちに、あるときからAIは人間が思いつかないようなことを見つけて実行していくのです。スゴイ学習能力です。それまでのルールを置き換えていくとは! ちょっと空恐ろしくなります。
 後半はこのAIが人をルールから解放し、人を幸せにするというお話しでした。「えっ、それほんとう?人の幸せを測れるなんて」とびっくりです。でも実際、矢野氏のチームでは、職場で働く人たちのハピネス度を測っているそうです。そうすることで、仕事の効率がよくなり、業績が上がったといいます。
 元半導体の研究をされていたという矢野氏、ご自身の手首にリストバンドセンサーを着けて9年間、身体運動を計測して、楽観的なときと悲観的なときを比較したそうです。幸せの感じ方というのは、人によって違いますけれど、不幸せなときというのは身体行動が似通っていることを発見。その組み合わせ方で幸せ度を測ることができるといいます。それを画像で紹介していただき、なるほどと思ったことでした。

 これから人はAIで気づきを与えられ、ビジネスで成果を出せるようになるのかしら---。ハピネスは伝染するそうです。みんなハッピー、そんな風になれるといいですね。

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2019年2月 1日 (金)

第5回ウェアラブルEXPO ⑶ 繊維素材メーカーの新技術

 第5回ウェアラブルEXPOでは、着衣型ウェアラブルで繊維素材メーカーがさらに進化した新技術を発表していました。

帝人
 関西大学との協働により誕生した圧電組紐(このブログ2017.1.26付け参照)は、飾り結びや刺繍など、楽しいファッションアクセサリーとして大活躍しそう。

Img_00881  胸元の組紐はスマホと連動していて、紐を引っ張ると自撮りシャッタ―になるとか。紐の中に一本、色の無いセンサーが組み込まれているのです。この組紐のブレスレットなどもあり、脈拍などを計って体調管理をしてくれるといいます。
 それにしてもこんな小粋なセンサーなら、機械らしくないので、お年寄りでもそれほど抵抗なく身に着けられそうですね。

Img_00901jpg  またこの紐状のセンサーはとにかく強靭なので、サッカー用のスパイクシューズにも使われているそう。シューズが様々なキックごとに、その撃力をセンシングするので、トレーニングに役立っているようです。
 テニスラケットのガットにも使用されるなど、広がりを見せています。

 さらに「スマート消防服」も展示。断熱性に優れた同社のアラミド繊維使いで、センシングデバイスを内蔵した消防服です。消防士さんたちのリスクが少しでも取り除かれるといいなと思います。

東洋紡
Img_00971  
Img_01021jpg  以前から手がけているフィルム状導電素材「COCOMI」を訴求。厚さが0.3mmと極薄で、伸縮性に優れていて曲面にもフィットします。眠気検知システムや見守りシステムなど、心電図や呼吸状態、筋電図などを計測するウェアを展示。「爽快コット」など綿に対応するものもあって、充実した提案を見せていました。

クラボウ
Img_01041jpg 作業現場で働く方たちのリスク管理をサポートするシステム「スマートフィット (SmartFit)」を大きく展示していたのが印象的です。

 リアルタイムで“リスクを見える化”し、リスクを予防する様々な取り組みを拝見しました。技術の進歩に驚かされます。

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2019年1月31日 (木)

第5回ウェアラブルEXPO ⑵ 三井化学の驚きの技術

 今回の第5回ウェアラブルEXPOに三井化学が出展していました。ここでは驚きの技術が満載でした。
 まずは新次元のメガネ、「タッチフォーカス TouchFocus」です。(三井化学はメガネレンズ材料で世界トップシェアを誇っているのですね。)
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 このメガネならワンタッチで、つまり瞬時に視界をスムーズに切り替え、より広く、よりクリアに見ることができるといいます。遠近両用レンズなどの累進レンズと電子液晶レンズの融合に初めて成功、そこから生まれたメガネだそうです。累進メガネである程度は補強できますが、メガネをずらしたり遠ざけたり、自然な仕草と視界ではもう見ることができないとあきらめていた方に、これは朗報ですね。
 お試しコーナーもあり、大勢の方が並んでいました。私自身はメガネを使っていないので、伺ってみましたら確かによいとのことでした。
 既に昨年2月から販売されていて、2018年度のグッドデザイン賞を受賞しています。ただしお値段は25万円と聞いてびっくり!

Img_01621 次にメガネレンズなどに使われているというフォトクロミック(調光)技術のコーナーへ。
 三井化学といえば、森永邦彦さんが手がけるファッションブランド、アンリアレイジ(ANREAGE)のマテリアルアドバイザーなのです。
 「色への挑戦」を掲げるアンリアレイジには全面協力されているといいます。

 今春夏コレクション(このブログ2018.11.22付け参照)で見た、ボタンやスタッズなど各種パーツなどに使用されたという素材が展示されていました。
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 “色が変化する秘密”にほんの少し触れた気分になりました。

 さらにもう一つ、驚嘆したのが、アブソートマー(ABSORTOMER®)です。これは、ABSORB(吸収する)という単語とELASTOMER(熱可塑性樹脂)という単語を繋ぎあわせた造語だそう。
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 これは温度によってその感触が変化していく不思議な触感です。指に触れて少しじっとしていましたら、だんだんやわらかくなってきました。じんわりと動いていきます。衝撃を吸収する低反発性フォームのようなものです。
Img_01591  これはいろいろなことに使えそうと思っていましたら、既に、マスクの耳掛けに応用されていました。マスクを着けると耳が痛くなるという方も、この材料のものなら安心できるのではないでしょうか。着け心地がやわらかくて、時間が経つごとに顔になじんでくる、新鮮なフィット感があるといいます。
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 このアブソートマー使いのジャケットが展示されていました。もちろんアンリアレイジの森永邦彦さんによるデザインです。
 次のコレクションではこの素材が使われるのでしょうか。楽しみです。

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2019年1月30日 (水)

第5回ウェアラブルEXPO ⑴ ミツフジのスマートウェア

 第5回ウェアラブルEXPOが16日~18日、東京ビッグサイトで開催されました。世界中から170社が出展し、ウェアラブル分野では世界最大の見本市であるといいます。
 ウェアラブルとは身体に装着して利用するコンピュータのことです。タッチ画面や音声認識などを使って、リアルタイムで情報提供したり、利用者の状態を記録したり、外部のコンピュータと連携したり---、様々な用途が考えられていて、スマホの次はウェアラブルが来る、といわれているそうです。
 このウェアラブルコンピューティングの世界で、市場をけん引しているのはスマートグラス(メガネ)型や腕時計型、リストバンド型といいます。他にも耳掛け型や靴型、クリップ型、ベルト型、帽子型などがある中、これから成長するとみられているのが着衣型です。スポーツ用の生体センシングや健康状態の見守りなどの生体計測デバイスとして、また電飾服などに活用が見込まれているのです。

 今回の見本市でも着衣型が多く見られました。中でも私が注目したのがウェアラブルIoT(モノのインターネット)製品メーカー、ミツフジのスマートウェア(このブログ2018.5.10付け参照)です。
 三寺 歩社長の基調講演も行われました。講演では2016年12月に発表したウェアラブルIoTデバイスを利用した生体情報マネジメント・サービス「hamon®」の今後の戦略が事例と共に紹介されました。
 一つは、昨年起動した日本IBMとの新たなビジネスです。「hamon®」のクラウド・プラットフォームに、IBMの産業用IoTソリューション「IBM Maximo Worker Insights」が採り入れられるようになり、従業員の体調を管理し安全を見守るソリューション開発というサービス提供の体制が、一気にグローバルに広がったといいます。
    もう一つは、子ども服のキムラタンが掲げる全国の保育園に向けた園児見守りサービスに、「hamon®」が採用されたことです。
1 これにより園児の「午睡チェック」や「体調チェック」、「検温チェック」などの自動記録が可能になったといいます。保育士さんたちが子どもをより安全に見守ることができるようになったのですね。子どもをあずける親の心配も少し減ったかなと思います。

 出展ブースは、面積を拡大されたのにも関わらず満員御礼の人の入りでびっくりしました。
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 医療用機器認定を取得したというシャツ型の製品「イーワン」などの展示に加えて、新開発のトランスミッターに人がいっぱい。

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  このトランスミッターは従来の3分の1サイズに小型化・軽量化を実現したもので、使いきり用のディスポーザブル電極が使われているといいます。銀メッキ加工の導電性シート電極で、トランスミッターに取り付けるナイロン製面ファスナーも発表。この方が従来の金属製スナップボタンよりもしなやかでリサイクルもしやすいといいます。

 またVRを使って昨秋本格稼働した福島工場を見学するコーナーやミニセミナーなど、これまでにないイベントを行って来場者の目を惹きつけていました。
 ミツフジの「hamon®」、今年はいよいよ世界に向けて大きく飛躍する年になりそう。私も期待しています。

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2019年1月29日 (火)

ビワタカシマ2020春夏素材展 綿の風合いや触感中心に

 早くも2020年春夏向け素材展の季節です。滋賀県の琵琶湖畔にある高島産地では、第33回ビワタカシマ春夏素材展をこの24日~25日、東京・南青山にて開催しました。
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 出展したのは10社です。注目は産地伝統の綿クレープを進化させた素材や、シンプルで実用的な帆布など。昨今の環境意識の高まりを背景に、糸や織り、染色などにこだわり、自然繊維、とくに綿の風合いや触感を活かした新しいモノづくりをされているのが印象的です。

高橋織物
 高島ちぢみ(クレープ、楊柳)やガーゼ、ボイルなど、強撚糸使いの様々な織物で定評のあるメーカーです。

Img_02471pg  目に付いたのは、とくにインナーに人気という綿ファインエンボスクレープ(右)です。
 綿の100番手糸使いの繊細な縦目のクレープで、超強撚なので、綿100なのに驚くほどの伸縮性があります。

Img_02491jpg  また綿100のナチュラルボイル(左)も好評とのこと。

 ややしっかり目の楊柳調の生地です。

 

本庄織布
 クレープや楊柳生地(高島ちぢみ)が主体のメーカーです。
 今シーズンはとくに柔らかいシボ感のあるちぢみで、杢糸使いのミックス調カラーのものを提案。自然感をより強く打ち出したコレクションになっていました。
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 中でも人気を集めた素材が、タテムラちぢみ(右) 綿100%だそうです。

 ムラ染めによる神秘的な深みのあるダークカラーに魅せられました。

Img_02341  ダル/ハイストレッチ(左)も好評といいます。
 綿リッチ混で、ダルなポリエステル使いにより、不透明感を訴求する生地です。
 今、とくに若い女性向けに透けない素材が求められていることから、開発されたといいます。

駒田織布
 高島産地で高級感のある帆布などの厚地素材を手掛けるメーカーの一つです。
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 今季は「自然回帰」を意識し、杢糸使いによる新しい感覚の帆布を開発されていました。とくにバッグ用に人気とのことです。

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2019年1月28日 (月)

イッセイ ミヤケの新作バッグ「オビ」と「コンブ」展

 イッセイ ミヤケの新作バッグ「オビ(OBI)」と「コンブ(KONBU)」の企画展が2月18日まで、東京・六本木の21_21デザインサイトのギャラリー3で開催されています。

Img_02991  入場すると窓側に、「コンブ(KONBU)」のバッグがズラリと並んでいます。
 なめらかな質感で、立体的な形状を保ちやすい硬さ、色揃えは21色もあり、鮮やかな彩りも楽しい!

 このコンブの製造の裏側も紹介されています。
Img_02871  素材は小松精練改め小松マテーレ(このブログ2016.3.12付け参照)のポリエステルとナイロンです。その特殊な細い糸を無縫製ニット編機で巨大なバッグに編み上げ、加工により4分の1のサイズに圧縮し、その後染料で染めるという独自の方法でつくられているのです。その工程が順を追って、わかりやすく展示されていました。

Img_02791  上の写真は「オビ(OBI)」です。これは平面に畳まれたときに形状が帯のように見えるのが特徴のバッグです。熱で硬化する特殊なポリエステル糸使いのジャージーで、バッグの形に裁断裁縫し、折り畳んで熱のプレスを施したものといいます。カラーは日本的な漆の黒と朱、紫紺の3色です。

 いずれもイッセイ ミヤケのモノづくりの根本にある「一枚の布」という考え方でつくられているバッグで、さりげなく「和」の美を感じました。世界中で広く人気を集めそうです。

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2019年1月27日 (日)

安野ともこのコスチューム展 浅田真央の衣裳も間近に

 今、話題の安野ともこのコスチューム展「Thanks a million」を見て来ました。
Img_02551jpg_2   場所は「andMade 北参道」で、入口にはたくさんの花束が飾られていました。
 安野さんはフィギュアスケーターやミュージカル、映画、CMなどの衣装、それにジュエリーのデザインも手掛けています。それだけに華やかな雰囲気がいっぱいでした。
 本日までの開催ですので、きっと混んでいることでしょう。

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Img_02641jpg  入るとすぐ横が、あの浅田真央さんの衣裳コーナーです。ソチ五輪で実際に着用したフィギュアスケートの衣裳がすぐ間近に展示されています。テレビで見た真央さんの美しい姿がありありと浮かんできて---、感動が思い出されます。そしてその奥にあるのは、アイスショーの「サンクスツァー」のときに着たものであるそう。
 Img_02741  左はザギトワ、右はメドベージェワの衣裳です。とにかく緻密で細かくて手が込んでいて、ちょっとびっくり。

Img_02671jpg  上中央は満島ひかりさんがドラマの中で着た赤いロングドレス。シルエットが美しい!
 その両側にあるのは、ミュージカル「キャバレー」で長澤まさみさんが着用したという、ちょっとセクシーなコスチュームです。

 この他いろいろ。こんなに近くで見ることなんて絶対にありえない、貴重な衣裳の数々です。しばしすてきなひと時を堪能させていただきました。

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2019年1月26日 (土)

「ここのがっこう」10周年記念展 パワフルな作品ズラリ!

 「ここのがっこう(coconogacco)」は、ファッションブランド「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」のデザイナー、山縣良和さんが主宰するファッションスクールです。立ち上げたのは2008年といいますから、早いものですね。今年初め10周年を迎えて記念展を開催するというご案内をいただきました。私はベルニサージュ(展覧会前日のパーティ)に行けなくて---、残念でした。でも先日、会場の東京・浅草橋にあるCPK GALLERYに行って来ました。早くも今日が最終日です。

 ホールに並んでいたのは修了生や現役生の作品です。円形にズラリ!と並んでいるのは、これまで見たことがないような形や色、素材使いの独創的なクリエイションです。「ファッションとは何か」を考え、心の内面と向き合いながら制作されたものといいます。どれも力強くてパワフル、キラめくようなオーラを発散しているようでした。
 「ここのがっこう」のこの10年を振り返ると、もう「すばらしい」としかいいようがありません。卒業生は延べ800人を超え、東京コレクションの有力若手というと「ここのがっこう」の出身者が目立ちます。最近は国際的な舞台で活躍する人材も輩出しています。

Img_02211jpg  上写真の中央は、「パーミニット」のデザイナー、半澤慶樹さんの作品です。その両側、右隣には、「LVMHプライズ」のセミファイナリストに選ばれたデザイナー、青木明子さんの作品、その左隣にはファッションブランド「コトハヨコザワ」を手掛けるデザイナー、横澤琴葉さんの作品が展示されています。

Img_02221  写真右の中央の黒いコスチュームは「ITS」でグランプリを受賞したデザイナー、西山高士さんの作品です。

 そうした若者たちが、これからの日本のファッション界を引っ張る原動力になっていく---。ほんとうに頼もしい。

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2019年1月25日 (金)

モード・イン・フランス展 ⑵ ホール出展ブランドから

(昨日のブログの続きです)
Img_97991  大ホールでの展示ブランドの中から、注目したブランドをご紹介します。

アイス・キモー ICE KIMÖ
  これはフエゴグループの新ブランドです。南極旅行中に着想を得たそうで、ブランド名はエスキモーに因んでいるといいます。

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 異素材やテイストの違うもの同士を組み合わせたデザインで、ダウンジャケットやパーカはフェミニンで洗練された感覚に仕上げられています。スポーツとファッションを融合させた新しい世界観を感じるブランドです。

メゾン・レネール MAISON LENER
 冬らしいトーンに際立つ鮮やかなカラーを加えたコレクションです。人気はクラシックなコートやジャケットなどアウターで、とくにアルパカが好評といいます。
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 素材は日本製が多いそう。プルミエ―ルヴィジョン・パリで日本の生地に注目し、仕入れているとのことです。

メイド・イン・センス MADE IN SENS
 2011 年にスタートし、すべてフランス製でサステナブルをうたうブランドです。
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 アーティストとコラボレーションし、時代を感じさせる「アーティー・シック」なトップスやワンピースを展開しています。

フレッシェ FLÉCHET
 世界に名だたる帽子メーカーで、今回初出展です。

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Img_97741jpg  1859年、リヨンで誕生し、うさぎの毛を使ったフエルトで帽子をつくったのが始まりといいます。
 人気は皮革調に仕上げたものや、ヴィンテージ感覚のものだそう。

ロレール LAULHÈRE
 フランス南西部のバスク地方にあるベレー帽のメーカーです。1840 年創業といいますから、フランス最古のブランドともいえます。

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 モード・イン・フランス展には既に5年、出展していて、日本での売上も年々増加しているとのことです。

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2019年1月24日 (木)

モード・イン・フランス展 ⑴ ファーや雑貨が好調

 第46回 モード・イン・フランス展が、この9日~11日、ベルサール渋谷ファーストで開かれました。
 同展を主催するフランス婦人プレタポルテ連盟インターナショナルディレクターのパトリシア・ブラフマン氏によると、「黄色いベスト」のデモの影響はほとんどなかったといいます。しかし今回は会期が早過ぎたためか、新ブランドを連れてくるのに苦労したそうで、来年は日程を2月開催にするとのことです。とはいえウェア31ブランド、ジュエリー/コスチュームジュエリー9ブランド、服飾雑貨(バッグ、ストール、手袋、帽子、傘など)14ブランドが出展し、その内5ブランドが初出展。いずれも2019/20年秋冬コレクションをパリに先駆けて発表しています。

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 結果報告では、来場企業数は前回2018年1月展比0.45%減と、ほぼ横ばい。1社あたりの来場人数はやや減少したといいます。こうした中、商談はファーを取り入れたアウターや雑貨などが好調だったそう。またこの2月1日に発効される、日EU間のEPAによる関税撤廃に期待する意見も多く聞かれたといいます。

 ブース展示では、引き続き設けられたのが「ラベルゾーン」です。これはフランス製にこだわり、クリエイティビティに秀でていると認められたブランドを集めたスペースで、6ブランドが出展していました。
 このゾーンに新規出展したブランドを2つご紹介します。

コネクション CONNEXION
 南仏の風を感じさせるファー使いのコレクションを見せていました。インスピレーションソースは旅だそうで、商品名に「キョウト」や「オオサカ」といった日本の地名がつけられています。
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 ファーはミンクやラビットなどナチュラルファーです。日本ではエコファーが話題になっていますけれど、欧米ではそれはラグジュアリーブランドでのトピックの一つという認識のようです。プレタポルテではファーといえばナチュラルファーで、全面に使うというよりはツィードやジャカードなどと組み合わせるなど部分使いしたデザインが多くなっているといいます。

メゾン・ファーブル MAISON FABRE
 高級手袋のブランドで、名職人エティエンヌ・ファーブルがフランス南部のミヨーにて、1924 年に創設したという老舗です。有名クリエイターやオートクチュール・メゾンとのコラボレーションにより、イマジネーションに富んだデザインを次々に生み出しているとのこと。グレース・ケリーが結婚式で使用した手袋も同ブランド製とか。
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 また機能的にも工夫されていて、ほとんどの手袋は、つけたままスマートフォンが使えるようになっていました。
Img_97711jpg 秘密は親指と人差し指の先にタッチパネルに反応する特殊加工のレザーがはめ込まれていること。これはまさに手袋のイノベーション! すばらしいアイデアです。

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2019年1月23日 (水)

「子どものための建築と空間展」学びと遊びの建築デザイン

 今、パナソニック汐留ミュージアムで3月24日まで「子どものための建築と空間展」が開催されています。先日このプレス内覧会に行ってきました。
 これは建築デザイン史にみられる特徴的な子どもの学びの場と遊びの場を紹介する展覧会です。こんなところで学びたかった、こんなところで遊びたかったと思うような建物の模型や写真資料などが展示されています。

Img_00221  ギャラリートークではパナソニック汐留ミュージアムの学芸員 大村理恵子さんと、青森県立美術館の学芸主幹 板倉容子さんのお二人に、ご案内していただきました。

 展示構成は時代順に明治から現在まで5章仕立てになっています。章ごとに色分けされているのもわかりやすいです。(撮影については特別な許可をいただきました。)

 第一章は、「青」で「子どもの場の夜明け 明治時代」です。
Img_00301jpg_2  当時は子どもの教育に近代的な教育システムが採用されて、校舎建築では西洋と日本の様式をミックスしたスタイルが目立ったといいます。長野の開智学校の模型を始め、東京女子師範学校附属幼稚園(現茶の水女子大学附属幼稚園)の珍しい写真(右手前)も見ることができました。

 第二章は、「赤」で「子どもの場の世界の発見 大正時代」です。
 大正デモクラシーの思想を受けて、子どもの人権や個性を大切にするという考え方が入ってくるのです。
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 右は羽仁もと子創立の「自由学園 明日館」の模型や、フランク・ロイド・ライト設計の木の椅子が展示されているコーナーです。

Img_00061  子ども服も登場します。上写真の左は資生堂が販売を手掛けていたという男児服です。1920年代初めは欧米でも子ども服は改革期で、動きやすいシンプルなファッションになっていったのです。上写真の右は東京家政大学所蔵の女児服です。ローウェストや別布使いのデザインが流行していたことがわかります。

 第二章と第三章の間にはインターミッションが設けられています。
 「戦争前夜に咲いた花」として正面に戦艦「三笠」の模型、また慶応幼稚舎の校舎などの写真が架かっています。

 第三章は、「紫」で「新しい時代の到来、子どもたちの夢の世界を築く1950-1970」です。
 科学的視点に基づくスタンダードが生まれて、Img_00491jpg標準設計の校舎が次々に建てられていきます。その一方、円形建築など、オリジナリティのある建物もデザインされたのですね。
 右はその一つ、丹下健三設計の「ゆかり文化幼稚園」です。

 第四章は、「黄」で「おしゃべり、いたずら、探検―多様化と個性化の時代 1971-1985」です。
 米国からオープンスクールという新しい教育メソッドが導入されて、Img_00541オープンスペースを取り入れた新しい試みの建築や遊具に目が向けられるようになります。
 右は「タコすべり台」、何とも楽しそうです。

Img_00691  上はイサム・ノグチのモエレ沼公園の遊具広場と設計図です。これはイサム・ノグチ遺作の初公開資料だそうです。

 第五章は、「緑」で「今、そしてこれからの子どもたちへ1987-」です。
Img_00701  ここでは学校はどうあるべきか、地域の人々とのつながりをも考慮した建築の姿を浮かび上がらせています。

Img_00171  最後に、「ペタボーの空」という誰でも遊べる遊具コーナーに出ます。これは小さな棒状の面ファスナーを投げてペタペタくっつけていく遊びです。私もやってみました。意外と楽しかったです。子ども時代に帰った気分になるかも---。

 なお、詳細はHPを参照(https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/19/190112/)してみてください。

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